いつになく重慶が注目されている理由

2017年12月20日、中国商務部情報ネットサービス(商務情報網)から中国旅行好きの日本人にも興味あるランキングが発表されました。「2017年、最も人気がある中国旅游都市トップ50」の1位に選ばれたのは、重慶です。ちなみにトップ5に入ったのは、香港、上海、北京、深セン。大都市ばかりですが、重慶の1位は、納得です。重慶って、中国の若者に本当に人気があります。霧が出やすく、山城と呼ばれるほど坂道が多い重慶には、他の都市にはないロマンチックな魅力があります。このあたりが今時の若者に受けているんだろうなと思っていたら、今年は特に大きな理由がありました。今、中国で大人気のラップ歌手、GAI爺さんは重慶に近い内江出身。GAIおじいさんと言う芸名ですが、とびきりおしゃれな彼が、「重慶魂」など、重慶をテーマにした歌を何曲も作って、重慶人気を盛り上げているのです。

重慶の中心部、解放碑周辺は、新しい重慶を感じられる場所 重慶の中心部、解放碑周辺は、新しい重慶を感じられる場所

20年ぶりの重慶で感じた、重慶の魅力とは?

2016年の秋、約20年ぶりに重慶に行って来ました。重慶中心部の渝中区の朝天門に近いお宿に泊まって、びっくりです。高層ビルが林立する風景は、香港みたい。近代的な立体交差、長江にかかる鉄橋、高層ビルの間を縫うように走る軽軌(モノレール)。現代的な都市の風景が、かっこいい。その発展した風景の間に埋もれるように、昔のままの重慶の姿がわずかながら残っています。古びた伝統家屋が残る山城歩道などの哀愁を帯びた風景も、今時の若者にとってはアートなのか、今や若者に人気の観光地です。重慶って、新しい重慶と古い重慶が旅行者の眼の届くところで隣あわせになっています。その隣り合わせの世界が重慶の魅力のひとつです。

「昔の重慶」そのものだった「十八梯」付近。現在は、再開発でなくなり、一部分しか残っていない 「昔の重慶」そのものだった「十八梯」付近。現在は、再開発でなくなり、一部分しか残っていない

重慶で一番の夜景スポット「洪崖洞」

新しい重慶を代表する観光地と言えば、洪崖洞です。以前は、共産党の史跡が重慶の主な観光地でしたが、今では洪崖洞や磁器口古鎮などに人気が集中しています。洪崖洞は、昼間に行くと、お城のようにも見えるビルが並んでいるだけのどうってことない場所ですが、夜になるとツアー客も含め、観光客でいっぱいになります。洪崖洞は、重慶一の夜景スポットなのです。ちなみに洪崖洞の建物は、日本のアニメ「千と千尋の神隠し」で千尋が働いていた油屋のモデルになった場所らしいですよ。日本人には、「そう言われると似ているかな?」程度ですが、洪崖洞の夜景はすばらしい。夜景を楽しんだ後は、重慶名物の火鍋を食べに行くのが中国人の定番コースになっています。

洪崖洞の夜景。油屋に似ている? 洪崖洞の夜景。油屋に似ている?

長江にかかるロープウエイもおすすめ!

重慶には、もう一つ人気の夜景スポットがあります。中心部の渝中区は、長江と嘉陵江が交わるところに突き出た土地です。対岸に渡るためのロープウエイが公共の交通機関になっていました。以前は嘉陵江にもロープウエイがかかっていましたが、現在、残っているのは長江側だけです。この長江ロープウエイから見る夜景もおすすめです。最近では、ロープウエイで渡った南岸区の弾子石老街にも若者が押し寄せています。山城歩道と同じような20、30年前の重慶の風景が残っている地区です。次々、新しい注目スポットが現れるのも旅游都市第1位になる理由の一つのような気がします。とにかく今、一番勢いがある観光都市であることは間違いないです。私もまた、重慶に行きたくなってきました。

長江索道(ロープウエイ)は、公共の交通機関だが、軽軌(モノレール)が通ったことで、観光客の乗り物になってきている 長江索道(ロープウエイ)は、公共の交通機関だが、軽軌(モノレール)が通ったことで、観光客の乗り物になってきている