古鎮が集まっている重慶市江津区

同日に観光地を二か所回るとき、先に遠いところを見て、戻って来る時に近いほうに行くタイプですか? それとも近いほうから? 私は先に遠いところに行くタイプですが、この日は、メインの観光地をゆっくりみたいので後にしました。これが大失敗。メインと思っていたほうより、おまけのほうが見ごたえがありました。情報が少ない古鎮に行くって、難しい。2018年3月、重慶市江津区の白沙鎮と塘河古鎮に行ってきました。重慶市は、中国西南部に位置する直轄市です。中心となるのは渝中区です。江津区は、渝中区から西南にバスで約1時間30分ほどの場所にあります。江津区は、重慶市の中でも古鎮が集まっている地区です。

白沙古鎮のメインストリート。無人の古鎮が増えているが、白沙古鎮では今も人々が生活している。白沙古鎮へは江津バスターミナルから約1時間に1本バスがある 白沙古鎮のメインストリート。無人の古鎮が増えているが、白沙古鎮では今も人々が生活している。白沙古鎮へは江津バスターミナルから約1時間に1本バスがある

四川省と重慶に今も残る塩の道

江津区の古鎮は、長江沿いに集まっています。白沙、石蟆、塘河などです。これらの古鎮には、埠頭があり、長江を利用した運送業で栄えたところです。糧食、石炭、薬など、何でも扱いましたが、おもに塩の運送に携わったことで知られています。その塩は、江津から西に約200キロ離れた四川省自貢で生産されたものです。江津は、自貢から重慶や貴州省に塩が運ばれる際、必ず通る位置にあります。この道は、四川の塩を運ぶルートなので「川塩古道」と呼ばれています。川塩古道上にある江津は、水運陸運ともに発展していましたが、水運がメインで陸運は、補助的役割だったと言われています。白沙は、水運で栄えた江津を代表する古鎮です。

白沙古鎮の埠頭。この石段の先は長江に繋がっている 白沙古鎮の埠頭。この石段の先は長江に繋がっている

白沙古鎮に行ったら、ぜひ行きたい場所

白沙古鎮は、江津の西南約45キロのところにあります。高速バスで約1時間の距離です。「老街」と呼ばれる古鎮の古い町並みは、白沙バスターミナルから徒歩15分ほどのところにあります。私は、どういうわけか塘河古鎮の写真を眼にすることが多かったので、塘河古鎮のほうが見どころが多いと勘違いしていました。これは大失敗。白沙のほうがずっと大きな古鎮でした。水運業で栄えた古鎮の象徴ともいえる埠頭は、古鎮の尖端にあります。石段の左手には、石段を下りるとそのまま長江に出られる埠頭には、クルーズ船が停泊しており、今も埠頭の役割を果たしていることがわかりました。

白沙古鎮の入り口に立っている塩を集めた倉庫 白沙古鎮の入り口に立っている塩を集めた倉庫

白沙古鎮の中を歩いてみよう!

古鎮の入り口には、民国時代に使われていた塩の倉庫が残っています。白沙古鎮は、後漢末期には、すでに住人が住んでいました。その後、唐代には大聖寺も建立され、明清代は交通の要衝として大いに発展しました。ただ、文革の時に徹底的に破壊されたため、ほとんど文物が残っていません。煉瓦を積み上げて作った塩の倉庫も比較的新しいものです。だから最初は、うっかり見逃していました。塩の倉庫を通りすぎると、石段沿いには木造家屋が並んでいます。中には文革期に迫害された大金持ちの家もあります。埠頭の石段から見上げるように古鎮の街並みを見ると、塩をかついでこの石段を上り下りした運送屋の姿が見えるようでした。白沙古鎮へは、塘河、石蟆古鎮とあわせて江津から行ってみませんか!

船を使った運送業者が作った会館。宿泊や商談に使われるだけでなく、商品の集積地の役目も果たした 船を使った運送業者が作った会館。宿泊や商談に使われるだけでなく、商品の集積地の役目も果たした