鉄道の重慶北駅で遭遇した、あわや乗り遅れ事件

いつもよりゆっくり目に来ましたが、発車時間には余裕で間に合うはず。重慶北駅の入り口で切符とパスポートのチェックを受けた時、「あなたが乗る駅は、ここではないよ。北広場」と言われ、一瞬、意味がわかりませんでした。「重慶北駅って、ここでしょ?」。「ここは重慶北駅南広場。あなたが乗るのは、北広場」と言われ、思わず、切符を見直しました。すると、切符の右上に小さく「検票口:北広場」の文字が!「北広場って、どこですか!」と叫ぶように尋ねると、「あそこから663路バス」と言われました。血相を変えて走って来た私を見て、タクシーの運転手が数人集まってきました。とりあえず「北広場!」と言って、ドアがあいたタクシーに飛び乗りました。

重慶北駅南広場。切符に表示されている広場が北か南かをしっかり確認してから行こう! 重慶北駅南広場。切符に表示されている広場が北か南かをしっかり確認してから行こう!

重慶北駅にある二つの乗り場

重慶は中国西南部に位置する直轄市です。2018年3月現在、重慶には重慶駅と重慶北駅があります。普通や特快などの在来線は、重慶駅を利用し、高速鉄道や列車番号がZで始まる直通列車は、重慶北駅を利用します。その重慶北駅には南広場と北広場があるなんて、乗車当日、駅で注意をされるまで全く知りませんでした。重慶北駅南広場は、軽軌(モノレール)の3号線の「重慶北駅」で降りれば、目の前です。「重慶北駅南広場」と軽軌車内の路線図にシールが貼られていることもあり、わかりやすい。問題は、私と同じく、重慶北駅北広場発の列車に乗る場合です。地下鉄1本では北広場には行けません。重慶北駅南広場から663路バスに乗れば、わずか10分ほどで北広場駅に到着です。でも「南広場と北広場と言えば、普通は、つながっていません?」と言いたい。

重慶北駅南広場には、北広場に行く方法を示した看板がある 重慶北駅南広場には、北広場に行く方法を示した看板がある

鉄道よりも複雑なバスターミナルの呼び方

重慶の交通の問題は、鉄道だけじゃありません。バスターミナルの呼び方が複雑! 三峡下りで知られる奉節、巫山などの重慶市東部方面のバスは、龍頭寺バスターミナル発着です。龍頭寺バスターミナルは、重慶北駅南広場に隣接しています。でも、龍頭寺バスターミナルの表記は、どこにも見当たりません。重慶北駅東側に「龍頭寺旅游集散中心」と大きく書かれたビルがあります。上海でも近郊の古鎮に行くバスは、「上海旅游集散中心」から出発します。思わず、「これだ!」と飛び込むと、ここはツアーのみ扱う所でした。龍頭寺バスターミナルとは、「重慶北駅南広場バスターミナル」のことです。いくらでっかく「重慶北駅南広場バスターミナル」と書かれていても、旅行者には、これが龍頭寺バスターミナルだなんて、絶対にわかりません。

どこにも龍頭寺の文字は、見えないがここが通称、龍頭寺バスターミナル どこにも龍頭寺の文字は、見えないがここが通称、龍頭寺バスターミナル

地元っ子だけがわかっているバスターミナルの通称

また、四川省から重慶にバスで入って来る場合、まず陳家坪バスターミナルに停まります。重慶バスターミナルに行くお客は、ここで降ろされることが多々あります。重慶バスターミナル行きのバス1台にお客を集めるためです。この時、重慶バスータミナルではなく、「菜園バ(土へんに覇)バスターミナル」と呼びます。世界遺産がある大足から重慶バスターミナルに戻るバスの切符を買うときも「菜園バ」と言うのが一般的。もし、重慶北駅南広場バスターミナルに戻るなら「龍頭寺」と言います。重慶市にはいくつもバスターミナルがあるので、地名で呼ぶ習慣があります。こんなことは、ガイドブックには書いてないので、最初はちんぷんかんぷんです。とにかくバスターミナルは、看板やガイドブックには載っていない通称で呼びます。重慶の交通って、地元っ子以外には、本当によくわからない。重慶は、旅行者泣かせの町です。