これが好きだから鉄道に乗る! 中国鉄道旅行の醍醐味

鉄道の旅は、窓際の席に座って、お茶でも飲みながら、中国らしい雄大な景色を眺めるのが楽しい。私の場合、口卑しいのでお茶だけなんてことはなく、ドライフルーツ、その地方でしか買えない餅(粉もの、ビスケットやパン)などを必ず持ち込みます。「臥鋪(ウォプー)」と呼ばれる寝台車両に乗った時は、カップラーメン、時には「涼拌(リャンバン)」と呼ばれるスパイシーな和え物を持ち込んでいます。涼拌は、サラダがわりです。こんな風にあれこれ食べられるのは、特快や快などの列車番号がTやKで始まる在来線の列車に乗った時だけ。高速鉄道では、主食に近いものをあまり食べないようにしています。

シーンと静まり返った高速鉄道の車内。にぎやかな在来線とは、全く別の世界 シーンと静まり返った高速鉄道の車内。にぎやかな在来線とは、全く別の世界

2018年3月中国で注目された、ある高速鉄道の動画

列車番号がDやGで始まる高速鉄道に乗る乗客は、在来線の乗客に比べて、乗っている時間も距離も短い人が中心。わざわざ列車内で食べる必要がないのか、ペットボトルのお茶を飲む程度の乗客がほとんどです。2018年3月、中国のネット上では、隣の席でカップラーメンを食べ始めた男性の乗客にぶちぎれた女性が、男性を激しくののしる動画が、注目を集めていました。中国の列車の特徴は、高速鉄道でも在来線でも必ず、給湯設備があります。お茶を入れるついでにカップラーメンを作る人のは、在来線では普通のことです。

中国の列車に必ずある給湯器。これは在来線のもの。高速鉄道では、壁に埋め込まれたタイプのものが必ずある 中国の列車に必ずある給湯器。これは在来線のもの。高速鉄道では、壁に埋め込まれたタイプのものが必ずある

在来線の旅=カップラーメンの旅

中国では在来線に乗ると、発車するなりカップラーメンにお湯を入れてくる乗客の姿が目につきます。在来線では、長距離、長時間乗る乗客も多く、たった一晩を過ごす程度なのに、「いったい何個カップラーメンを持ち込んでいるんだろう」なんてお客もいます。在来線の旅には、カップラーメンは必需品です。だから、高速鉄道でカップラーメンを食べた男性も在来線に乗った時と同じような感覚で食べてしまったのでは? カップラーメンを食べる男性を激しくののしる女性客の動画を見なければ、私だって、お腹がすいて我慢できない時など、カップラーメンを食べたかもしれません。

在来線の旅の必需品、カップラーメン。広東省では、日清のカップヌードルが人気 在来線の旅の必需品、カップラーメン。広東省では、日清のカップヌードルが人気

高速鉄道上でカップラーメンは、食べてもいい?

この動画が拡散されるとともに「高速鉄道では、カップラーメンを食べてはいけないの?」と言う論争が巻き起こりました。「高速鉄道ではカップラーメンは食べてはいけない」と言う規則はありません。でも、在来線と違い、窓はあけられないようになっている高速鉄道の車両でカップラーメンを食べると、においが充満です。最近の若者の中には、移動の際、高速鉄道を使うことがほとんどなので、カップラーメンをはじめ、食べ物や汗などのにおいが充満している在来線が耐えられないと言う人も増えてきました。高速鉄道に乗ったら、においがきつい食べ物は食べないほうが無難です。それにしても何も食べないって、私には、ちょっと寂しい鉄道旅行です。やはり私は高鉄ではなく、在来線の旅派です。

中国の列車内で売られている「盒飯」。地方色はなく、定番おかずが中心 中国の列車内で売られている「盒飯」。地方色はなく、定番おかずが中心