大足で感じてほしい! 誰もが納得の世界遺産の迫力!

今にも崖から飛び出してきそうなほど、生き生きとした仏像! 色鮮かで、しかもその数がすごい! いつもなら中国の世界遺産の入場料の高さに文句タラタラの私も大足石刻の前では、感動のあまり言葉も出ません。もちろん高額の入場料にも文句なしです。大足は、中国西南部に位置する重慶市から西に約170キロのところにあります。世界遺産の大足石刻とは、大足区の中心部から北東約15キロのところにある宝頂山と中心部の北2キロの北山にある石刻群を指します。特に宝頂山石刻のほうは仏像の数、大きさ、彩色されている点なども含め「さすが、世界遺産!」と言いたくなるほどのすばらしさです。

宝頂山の石刻は、前に大きく突き出ています。ほとんど飛び出す絵本の世界 宝頂山の石刻は、前に大きく突き出ています。ほとんど飛び出す絵本の世界

洛陽の世界遺産「龍門石窟」と大足石刻、あなたはどっち派?

宝頂山石刻は、南宋の1179年、大足出身の僧侶趙智鳳が、修業のために宝頂山に仏像を彫ったのが始まりとされています。その後、約70年かけて彫られ、規模が拡大されていきました。宝頂山石刻は、大足を中心に広がる石刻群を代表するものです。代表的なものは華厳三聖像、六道輪廻、釈迦涅槃聖跡図など。迫力ある大きさだけでなく、表現されている世界が、地獄で刑罰を受ける人間の姿などわかりやすいのも魅力です。見学していると中国人ツアー客から「洛陽の龍門よりずっといいわ」との声が聞こえてきました。宝頂山石刻は、大きさでは龍門にはかないませんが、手が届きそうなほど近い位置にあるせいか、迫力では勝っているかもしれません。

地獄で待ち受ける罰の数々が刻銘に描かれている部分が目につきます 地獄で待ち受ける罰の数々が刻銘に描かれている部分が目につきます

宝頂山の石刻は、入場ゲートとチケットオフィスが遠すぎます!

現在、宝頂山石刻は、入り口が再開発でかなり変わりました。北宋街、南宋街と昔風の建物を建てた風景区が宝頂山の手前にでき、石刻博物館もオープンしました。大足バスターミナルから205路バスに乗れば、宝頂山に行けますが、石刻への入場ゲートに近い終点まで乗ると、風景区の入り口まで引き返さなくてはいけなくなります。入場ゲートと入場券売場がとにかく離れているのです。入場ゲートからは、かなり遠くなりますが、風景区の中にある「旅游中心」でバスを降ります。ここで宝頂山石刻の入場料135元(約2160円)か北山石刻とのセット入場券170元(約2720円)を買って、あとはひたすら歩いて入場ゲートに移動しましょう。

右に見えるのは大足石刻博物館。巨大な風景区になっているので、建造物も全て巨大! 右に見えるのは大足石刻博物館。巨大な風景区になっているので、建造物も全て巨大!

時間があれば、ぜひ! 北山石刻もお忘れなく!

ツアーの場合は、宝頂山の石刻群だけを見て、北山の石刻群は見ないのが普通ですが、これはもったいないです。時間があれば、宝頂山から北山石刻にも足を伸ばすのがおすすめです。北山石刻は、大足区の北山にあり、唐代末期から南宋時代にかけて彫られたものが中心です。仏像の迫力では宝頂山には及びませんが、約5000体もの仏像が残っています。ふくよかな丸顔が多い唐代の仏像と違い、宋代のものは面長だと言われています。北山石刻は、面長で穏やかな表情をした仏像が多く、必見です。成都に近い世界遺産の楽山大仏に比べて、大足石刻を訪れる人は少なめですが、仏像好きなら大足石刻は、おすすめですよ。飛び出す絵本を思わせるような仏像群に感動すること間違いなし!

北山石刻を代表する水月観音像。ツアー客があふれかえる宝頂山と違い、北山を訪れる人は非常に少ないのでゆっくり見学できますよ! 北山石刻を代表する水月観音像。ツアー客があふれかえる宝頂山と違い、北山を訪れる人は非常に少ないのでゆっくり見学できますよ!