汗をダラダラ流して食べる夏の広州の朝ごはん

暑、暑、暑〜っ! どうしてこんなに暑い中、よりによって、こんなに熱いお粥を、朝から食べているのかなあ。中国南部の中心、広東省広州の朝は、米粒が砕けて、とろとろになったお粥と拉腸から始まります。「拉腸(ラーチャン)」は、「腸粉(チャンフェン)」とも呼ばれ、どろどろになった米粉の汁を蒸したものに、叉焼や干しエビなどを巻いたものです。甘いオイスターソース味のタレで食べる定番の朝ごはんです。つるっと軽い食感の拉腸は、まあいいとして、気温が30度近い夏の朝から、熱々のお粥はきついです。私は化粧したばかりなのに、額かダラダラ流れ落ちる汗で、化粧はすっかりハゲハゲです。

中国の朝ごはん(7)広州の朝はお粥でないと始まらない! 中国の朝ごはん(7)広州の朝はお粥でないと始まらない!

広州の名物、朝ごはんとは?

広州のお粥は砕いた米で作っているので、お粥に米粒はほとんど見えません。どろどろですが、ねばりのないインディカ米が原料なので、軽い食感で、朝ごはんにぴったりです。この白粥に、叉焼、白身魚、ほしたクラゲ、豚の肝臓などを入れたものが名物の「茘湾艇仔粥(リーワンディンズジョウ)」です。炒めたピーナッツとネギが、いっそう食欲をそそります。夏でも、香ばしいピーナッツと動物性のうまみが生きたお粥はおいしいのですが、それでも暑いっ! 広東人は夏ぐらいは、朝のお粥をやめようと思わないのでしょうか?

広州には冷麺がないって本当?

中国人は全般的に体を冷やすことを嫌います。夏でも、あまり冷たいものを飲みません。冷蔵庫に麦茶を冷やしておくといった日本の習慣は、理解してもらえません。広州は中国の中でも、特に体を冷やすことを嫌うようで、広州には夏でも涼麺がないのです。中国では冷麺と言わず、「涼麺(リャンミェン)」と言います。日本人がイメージする冷麺と違い、ゆでたあと常温でおいていた麺にみそなどのタレをかけた混ぜ麺です。日本人の冷麺のイメージには、ほど遠いのですが、これが中国の涼麺です。広州には、この涼麺すらなく、あるのは「撈麺(ラオミェン」です。これはゆでたての麺にタレをかけた混ぜ麺です。

真夏に熱々のお粥を食べるのに適した方法

こんなに冷たいものを食べることに抵抗がある地域なので、広州は真夏でも朝から熱々のお粥でも平気なのではないでしょうか? 朝からお粥を食べながら、大汗をかくと、体がすっきり目覚める気分がします。この爽快感は、つるっと食べやすい拉腸では得られないものです。暑いながらもすっきりした気分で、周囲のお客さんを見回すと、みなさん、椅子にものすごく浅く腰かけ、女性でも大股開きでお粥と拉腸を食べていました。汗びっしょりになるので、椅子と接触する部分をできる限り少なく、少しでも涼しく食べたいのかもしれません。広東人って、ここまでしてまで、朝はお粥を食べたいんですね。広州に行ったら、何はともあれ朝はお粥と拉腸を食べ下みましょう!