タレが絶品の広東省名物の鶏肉料理とは?

一見、ごく普通のゆで鶏なのに、しょうがとネギで作ったタレが感動的においしい! 塩ってどんな食材の味もひきたてますが、鶏肉の味もしかりです。もし、これが四川料理ならラー油を使った辛いタレになりそうです。日本人ならゴマダレあたりをあわせそう。しょうが、ネギ、油、少量の塩で作ったタレでなかったら、広東人は、こんなにゆで鶏を好きじゃなかったかもしれません。そんなことを思ってしまうほど、広東人は、このゆでた鶏肉料理が大好きです。正式には「白切鶏(バイジエジー)」と言って、中国南部の中心、広東省の名物料理です。

タレが命の白切鶏。広東省と広西壮族自治区で食べられている家庭料理です タレが命の白切鶏。広東省と広西壮族自治区で食べられている家庭料理です

広東省で見かける「焼味」屋さんとは?

広東省には、日本では見慣れないお肉屋さんがあります。「焼味(シャオウェイ)」と言って、新鮮な生の肉を量り売りしてくれるのではなく、ローストを中心に調理した肉を売っているお店です。叉焼、表面をカリカリに焼いた豚肉、ローストチキン、そして白切鶏もここで買うことができます。お昼ごはんの時間ともなると、人気の焼味屋さんでは、行列ができます。ごはんに選んだ肉をのっけたお弁当スタイルで売ってくれるのです。ここでも白切鶏は、大人気です。2種類の肉を組み合わせる時、ひとつを白切鶏にする人は本当に多いんですよ。家庭でも簡単にできる料理なのに、焼味でも白切鶏を選ぶぐらい好きなんです。

ローストした豚肉や白切鶏が並んでいるお店を見つけたら、そこが「焼味」屋さんです ローストした豚肉や白切鶏が並んでいるお店を見つけたら、そこが「焼味」屋さんです

中国では、一番メジャーな肉は、牛、豚、鶏のうちどれ?

中国では、単に「肉」、もしく「大肉」と言うと、豚肉をさします。中国人が一番よく使う肉は、豚だからです。広東省に行くと、それが正しいのか、わからなくなります。旅行者には、広東人が一番好きな肉は、鶏肉に見えてしまうのです。時々、中国で鳥インフルエンザの発生が確認されると、大量の鶏が処分されます。そうなると、広東省はいつも大騒ぎ。中国南部で発生することが多いせいもあり、ニュースでは、必ずと言っていいほど、広東省で大量に鶏を処分する映像を取り上げます。そんな時、「おいしくないけれど、仕方がないので冷凍の鶏肉を使ってます」と、言いながら、鶏肉料理を作っている広州市民のインタビュー映像も流されることがあります。

鶏肉は、広東人にとって、やはり特別な肉?

ある程度の年齢で料理好きな人に限られると思いますが、広東省では、市場で生きたままの鶏を買ってきて、しめて肉にする人が少なくありません。しめたばかりの新鮮な肉は、いつ、しめたのかわからない肉を冷凍したものより断然、おいしいそうです。「鶏インフルエンザが流行っているような時期に、どうして、そこまで鶏肉にこだわる?」と思ってしまいますが、広東人にとっては鶏肉が食べられないのは、本当に苦しいことのようです。あの白切鶏も食べられないんですから。広東人が大好きな白切鶏、広東省に行ったら、ぜひ、お試しを!

家でもしょっちゅう食べる白切鶏なのに、外でも食べずにはいられません 家でもしょっちゅう食べる白切鶏なのに、外でも食べずにはいられません