梧州っ子のいちおし! 地元の名物は、意外なものでした

地元っ子がぜひ、食べてほしいという名物のひとつが「豆漿(トウジャン)」なんです。豆漿とは、豆乳のことです。中国西南部に位置する広西壮族自治区の都市・梧州は、広東省の広州から高速鉄道で約1時間45分です。そのためか食文化や言葉は、広西壮族自治区よりも広東省の影響が大きな町です。その梧州っ子が、自慢する地元の名物と言えば、紙に包んで焼いた「紙包鶏」と言う焼き鳥と豆乳です。紙包鶏は良しとして「えっ、豆乳?」と納得いかない反応を見せると、梧州っ子は「冰泉豆漿館の豆乳は、本当においしいから、ぜひ、飲んでほしい」と力説するのです。

白雲山公園のそばにある冰泉豆漿館(本店)は、土日の朝は7時頃からお客でいっぱいです 白雲山公園のそばにある冰泉豆漿館(本店)は、土日の朝は7時頃からお客でいっぱいです

すっかり梧州の顔になっている冰泉豆漿館

冰泉豆漿館は、約70年の歴史がある老舗です。梧州では老舗ですが、日本人からすれば、意外と歴史は浅いのです。お店の名前になっている「冰泉」とは、白雲山のふもとにある冷たい井戸の水のことですが、この井戸の水は、唐代に書かれた「梧州府志」にも「氷井泉香」と記録されています。この冷たくておいしい井戸の水を使って、作られたのが冰泉豆漿です。あまりにも有名なので「不飲冰泉豆漿、不算到梧州(冰泉豆漿を飲まなければ、梧州に行ったことにならない)」と言われているぐらいです。

あまりにも有名で地元の道路標識にもなっています あまりにも有名で地元の道路標識にもなっています

地元っ子のお気に入り冰泉豆漿館本店

ここまで言われると、冰泉豆漿を試さないわけにはいきません。冰泉豆漿館は、中山路に近い支店と白雲山公園に近い本店の2軒あります。地元っ子は、便利な場所にある支店ではなく、本店がお気に入りだそうです。私も中山路から28路バスに乗って、白雲路にある本店に行くことにしました。土曜日の朝8時すぎの28路バスは、お客でいっぱいでした。運転手さんに「冰泉豆漿館に行きたいんですけど、どこで降りたらいいですか?」と尋ねると、「みんなが降りるところ。だからすぐわかるよ」と教えてくれました。その通り、28路バスの終点、白雲山公園に着くと全員が降りました。バスを降りたお客の後をついて行くと、そこが冰泉豆漿館でした。土曜日の朝8時半だというのに、大行列!

冰泉豆漿館の本店にある「冰井泉香」と書かれた水の前で記念撮影 冰泉豆漿館の本店にある「冰井泉香」と書かれた水の前で記念撮影

白雲山公園に近い「冰醤豆漿館」に行ってみよう!

冰泉豆漿館は、飲茶レストランと同じです。お茶のかわりに豆漿を飲みますが、蝦餃子や大根餅、腸粉などの点心類が充実しています。点心の注文が終わると、トレーに点心をのっけて、豆漿コーナーに行きます。豆漿コーナーでは、「甘いのとちょっと甘いの、どっちがいい?」と聞かれます。「ちょっと甘いほう。冷たい豆漿はないんですか?」。お店の人は「ないわよ。豆漿は、熱いのしかないの」と言って、丼に熱々の豆漿をよそってくれました。さて、豆漿のお味は? 氷泉豆漿は、色が普通の豆漿とは全然、違います。黄色がかった豆漿のお味は、とにかく濃い! ポタージュスープみたい。濃厚でまろやか。こんなにおいしい豆漿があるなんて! 梧州っ子が、わざわざここまでやってくるのも納得です。ただ、思いっきり暑い広西壮族自治区の夏は、冷たい豆漿も用意してほしかった!

黄味がかった豆漿は、本当に濃い。点心類と豆漿をあわせて12元ぐらい(約204円) 黄味がかった豆漿は、本当に濃い。点心類と豆漿をあわせて12元ぐらい(約204円)