外国人旅行者には、難易度が高い携帯電話の実名登録制度

「最近、日本人の友達に頼まれて、代わりに携帯電話の実名登録に行って来ましたよ」。こんな言葉を中国人の知り合いから聞くようになりました。中国では、2015年9月1日から携帯電話の実名登録制度が始まり、それが今、大変厳しくなっています。ホテルや入場券を中国のサイトでネット予約する時、中国の携帯番号を持っていないと、予約出来ないケースが増えてきています。持っているほうが断然、便利なのですが、「2日以内に実名登録を済ませないと、この番号の使用を停止します」というメールが、ある日、突然、送られてきます。このメールを受信すると、何が何でも2日以内に移動通信のオフィスに行き、実名登録しないと電話番号を止められてしまいます。1年分電話代を払っていようが、おかまいなしです。

今、中国では、若者や40代ぐらいの人は、買い物をした時スマホ上で決済するのが当たり前になっている 今、中国では、若者や40代ぐらいの人は、買い物をした時スマホ上で決済するのが当たり前になっている

中国人の友達に、実名登録を代理申請してもらうという意味

中国の携帯電話を使っている日本人にとって、最大の問題は、自分がsimカードを買った市や省内の移動通信でしか実名登録の手続きができないことです。私の場合、北京で買った携帯電話なので、北京の携帯番号です。北京以外の都市にある移動通信に行っても、実名登録の手続きはできません。絶対に北京に行かなくちゃならないのです。しかも本人が!中国の友人に代理申請をお願いするというのは、いったん、友人名義にして、番号を保留するということです。その後、本人がその番号を管轄している都市に行った際に、移動通信で名義変更の手続きをして、やっと自分の番号になります。

移動通信のオフィスは、常に混んでいるので、かなり待つことを覚悟して行こう 移動通信のオフィスは、常に混んでいるので、かなり待つことを覚悟して行こう

古い携帯電話とスマホの維持費を比べてみると

一番楽なのは、現在の番号を捨て、新しいsimカードを買って、その際に実名登録をすることです。新しいsimカードを買うと、新しい番号になります。今後もこの番号を使い続けようとすると、毎月の電話代を払う必要があります。スマホではない古い携帯電話の場合、毎月10元や15元の安いプランがあります。中国に行った際に1年や2年分を先払いしても年間2040〜3060円です。ところがスマホとなると、少なくとも毎月45元(約765円)程度必要になってきます。年間だと9180円。たまに出張で中国に行くぐらいの人が番号を維持するのは、かなりもったいないです。

番号にこだわるか、新しいsimカードを買い続けるか?

広州では、年に2回、交易会が開かれます。毎年、交易会にやってくるドイツ人バイヤーの知り合いは、中国の電話番号でスマホを使っていますが、中国出張のたびに新しいsimカードを買う合理派です。広州の場合、一番安いsimカードは、55元(935円)。その中には40元分の通話料も含まれています。スマホでも、容量が大きな画像を頻繁に送受信したり、国際電話をかけなければ、2、3週間は十分使えます。毎回、番号が変わるのは仕事上、まずいという人以外は、中国出張の際に、新しいsimカードを買うほうが、番号を維持するよりもずっと経済的です。実名登録の手続きは、中国のスマホや携帯を持っている人が、今後、どのように番号を維持するか、考え直すきっかけになりました。