繁華街のすぐそばとは思えない越秀書院群

越秀書院群が並ぶ、ひっそりした路地を歩くと、ここが広州の繁華街のすぐそばだということを忘れてしまいます。香港にも近い中国南部にある広東省の省都、広州は中国南部の経済の中心です。越秀書院群はその広州で一番大きな繁華街、北京路から徒歩5分もかからない路地にあります。歩行者天国になっている北京路の周辺にはマンゴのデザートの専門店など、話題のお店が軒を連ねています。そこでは週末ともなると、若者であふれかえります。そんな北京路の喧騒から離れたもう一つの広州が、この越秀書院群にはあるのです。

広州の繁華街に近い秘密の古い街並み。越秀書院群ぶらぶら歩き 広州の繁華街に近い秘密の古い街並み。越秀書院群ぶらぶら歩き

広州でよく見る「書院」とは何をするところ?

越秀書院群ですが、広州には「書院」と呼ばれる建物が多く残っています。書院とは清朝の時代、科挙の試験勉強に励む同族の人たちを助けるために作られた施設のことです。越秀書院群は、越秀区にある書院群を指します。広州で一番規模が大きく、豪華な装飾の書院と言えば、地下鉄「陳家祠」駅の北側にある陳家書院です。これは陳姓の人たちがお金を出し合って、1894年に完成させた施設です。それに比べると陳家書院は非常に小さく、一見、普通の古い家に見えます。しかし小規模だからこそ感じられる、ひなびた世界があります。

越秀書院群がある路地に入ってみました!

地下鉄「公園駅」に近い西湖路から、普通車が1台入れるか入れないかわからない路地に入ると、そこが越秀書院群です。流水井と呼ばれる路地に立つ「考亭書院」の楼閣は黒いれんが造りに丸い窓と赤い窓枠がある建物です。敷地内にあったと言われる3つの祠堂は壊され、現在は楼閣だけが残っています。越秀書院群はどこも現在は普通の住宅として使われているので、中の見学はできません。外観を見学させてもらうだけですが、現在も人が住んでいるので、生活感が漂い、どこか温かい雰囲気です。

越秀書院群から感じる中国の精神

考亭書院の向かいは「冠英家塾」です。別名は「馬家祠」。冠英家塾と書かれた壁がある家の前には、現在も使われている古井戸があります。路地の入口にある廟にも見える建物は「廬江書院」です。何姓の人たちの為に建てられたので別名は「何家祠」です。科挙に合格して身を立てようと勉学に励んだ若者と、同族でそれを支えようとした中国の助け合いの精神を感じる場所です。北京路や公園前に近いのに、あまりにも見学に訪れる人が少ないので、秘密めいた場所に来ている気分になれますよ。風情あふれる路地のひとり観光、かなり楽しめます。