アジア的風景の中に、驚く建築物が建っている広東省の世界遺産

広東省の世界遺産、開平の楼閣のおもしろさは、畑や田んぼと言ったアジア的風景の中に、中世ヨーロッパを思わせるような楼閣が建っていることにつきます。この不思議な風景を見たくて、旅行者は開平を訪れます。開平は、中国南部の経済の中心、広東省の広州からバスで約2時間のところにあります。2007年、世界遺産に登録されたのは「開平楼閣と村落」です。一か所ではないのです。開平には、1833棟もの楼閣が残ってますが、その中で世界遺産として登録されたのは、立園、自力村、馬降龍、錦江里の楼閣と赤坎鎮です。それぞれ10キロぐらいは離れています。

バナナやヤシの木の中に建つ瑞石楼。内部の見学は、錦江里の入場料に加え入館料が必要 バナナやヤシの木の中に建つ瑞石楼。内部の見学は、錦江里の入場料に加え入館料が必要

広州から開平へは、どうやって行くのが便利?

開平へは、広州に数か所あるバスターミナルのうち、芳村とジャオコウバスターミナルからバスが約20分に1本出ています。広州駅に近い広州市バスターミナルからも約40分に1本出ています。広州から開平に行くのは、とにかく便利なのです。世界遺産に登録されたところは、全部見たいという人は別として、ほとんどの人が広州から開平へは日帰りで行きます。日帰りとなると、タクシーで回ったとしても、全部見るのは、時間的に厳しい。それに、全部見るのは、飽きます。そうなると「どこを見に行く?」という問題が出てきます。

どうして開平にディヤオロウが建てられたのか?

楼閣のことを、中国では「ディヤオロウ」と言います。開平ディヤオロウは、19世紀半ば、カナダやアメリカに移民として渡った開平の人たちが、数十年後、帰郷した時に建てた楼閣です。移民先で見てきた建築様式を持ち込んだので、広東省の奥地にこんな不思議な風景が生まれました。開平ディヤオロウを紹介する媒体に、必ず登場するのが、錦江里にある「瑞石楼」です。9階建ての豪華な建築です。これは、ぜひ、見たいです。赤坎鎮は、現存するヨーロッパのような街並みが美しく、中国映画のロケ地として知られています。しかも入場料はタダなので、ここも行きたいです。

開平に行く前に、決めなくてはいけないこと

では、立園は? 自力村は? 立園が錦江里や馬降龍と異なるのは、整備された地区に別荘として使われたディヤオロウが建っていることです。自力村は、ディヤオロウが一番集中している場所です。村に15棟ものディヤオロウが建っています。こちらは、盗賊団から生命や財産を守るという要塞の役割を果たしたディヤオロウです。そのため、立園と自力村のディヤオロウは、建築様式が全く異なります。あ〜、なかなか決められない。世界遺産の開平ディヤオロウって、見に行く前に、こんなに悩んでしまうところだったんですね!