日本でもファンの多い人気の飲茶点心「腸粉」とは?

「飲茶をするなら、絶対に腸粉(チァンフェン)ははずせない!」と言う友達がいます。日本でもファンが多い飲茶点心と言えば、何と言っても半透明の生地でエビを包んだ「蝦餃」ですが、腸粉もかなり上位に来るはず。腸粉は、「拉腸(ラーチャン)」とも呼ばれ、広東や香港を代表する朝ごはんの一つです。水にひたした米粉を砕いてどろどろにしたものを、薄くのばして蒸し上げたものが腸粉です。広東省の省都、広州では、拉腸とお粥のセットが定番の朝ごはんです。つるんとした米粉の生地の中には、叉焼、ブタの内臓、ソーセージなどの様々な具を入れることができます。私は腸粉を嫌いではないのですが、「もうちょっと別の味のタレがあればなあ」と思っています。

広東省の腸粉には、この茶色いオイスターソースのタレが欠かせない 広東省の腸粉には、この茶色いオイスターソースのタレが欠かせない

広東風とは異なる広西壮族自治区桂林の腸粉

腸粉のタレは、オイスターソースベースです。だからやや甘め。私は、ピリ辛味のほうが好みです。ピリ辛味の腸粉を広東省のお隣の広西壮族自治区の桂林で発見しました。桂林は、水墨画の世界で知られる風光明媚な土地です。カルスト地形の奇岩の大地と川が織りなす風景は、本当に穏やかで美しい。しかし、桂林人が好きな味って、穏やかな風景とはうらはらに激辛です。これは、桂林の位置に関係があります。桂林がある広西壮族自治区の東北部は、湖南省との境界に近いところです。湖南省は、四川省と並んで、辛い味付けを好む地方です。桂林には、古くから多くの湖南省出身者が住んでいるため、広西壮族自治区の中でも辛い料理を食べる地方なのです。

今や中国全土で有名な桂林米粉。本場では、トッピングの漬物の種類の多いこと。桂林以外の都市では3種類もあれば、いいほうだが、本場では少なくても6種類はある 今や中国全土で有名な桂林米粉。本場では、トッピングの漬物の種類の多いこと。桂林以外の都市では3種類もあれば、いいほうだが、本場では少なくても6種類はある

桂林式の桂林米粉の食べ方にびっくり!

桂林と言えば、名物は「桂林米粉(グイリンミーフェン)」です。プリッとしたコシのある太目の米粉は、中国全土で知られており、桂林米粉の専門食堂も今や中国全土に広まっています。地元の人が桂林米粉を食べるところを見れば、辛いもの好きなのが一目瞭然! 桂林米粉を出す食堂には、必ず漬け物コーナーがあります。大根、四季豆(三度豆に似た豆)、昆布、たけのこなどの辛くて酸っぱい漬け物と唐辛子が8種類前後用意されています。桂林米粉は、汁あり、汁なしともに元の味は、あっさりしています。この漬け物をこれでもかと米粉に盛り上げて食べるのが、本場の桂林米粉の食べ方です。

食堂の一角に必ずある漬け物コーナー。ここで米粉が隠れるほど、漬け物をトッピングする 食堂の一角に必ずある漬け物コーナー。ここで米粉が隠れるほど、漬け物をトッピングする

桂林式腸粉の食べ方とは?

桂林は、朝も昼も桂林米粉を食べる人が多いところです。そこは、北方と違い、米を主食とする地方だけのことはあります。米が主食なので腸粉もあります。ただ、桂林では朝ごはんに米粉を食べる人が圧倒的に多いので、広東省と違い、昼ごはんやおやつに腸粉を食べる人が多いようです。食べ方はもちろん桂林式。どっちゃりとあの漬け物をかけて食べます。オイスターソースのタレもありますが、人気は、赤い唐辛子入りのタレ。桂林の腸粉は、辛くて美味い! 桂林の名物と言えば、桂林米粉があまりにも有名で、腸粉はすっかり影に隠れてしまっている印象があります。知る人ぞ知るプチグルメです。でも、辛いもの好きの人なら、広東風より桂林風の腸粉のほうが、美味しい?

四季豆の漬け物は、桂林米粉だけでなく腸粉にもなくてはいけないもの。腸粉の味を決めるのは、漬け物! 四季豆の漬け物は、桂林米粉だけでなく腸粉にもなくてはいけないもの。腸粉の味を決めるのは、漬け物!