桂林から行く、もう一つの永寧古城

城壁マニアと言うわけではないのですが、ネットやガイドブックで風格がある城壁に囲まれた古城を見つけると、行きたくなります。それで永寧古城に行ってきました。「永寧古城」と聞けば、北京の延慶県の永寧古城を思い浮かべる人がいるかもしれません。延慶県には八達嶺もあり、延慶の永寧古城のほうが有名ですから。しかし私が行ったのは、中国西南部の広西壮族自治区の桂林に近いほうの永寧古城です。桂林は水墨画の世界が広がっている世界的な観光地です。こちらの永寧古城は、その桂林から日帰りで簡単に行ける永福県百寿鎮にあります。

永寧古城の東門にあたる東興門。東興門の手前の路地には、古民居が集まっている 永寧古城の東門にあたる東興門。東興門の手前の路地には、古民居が集まっている

昔日の姿がそのまま残っている永寧古城の城門

桂林の琴潭バスターミナルから百寿行きのバスに乗って、約2時間。山の中の道を走っていきます。漓江沿いに陽朔方向に進む道なら山と川が造り出す桃源郷のような風景を見られますが、百寿は山の中にあるため、風景は山、山、山。にぎやかな村に着いたと思ったら、そこが百寿鎮でした。省道306号線沿いの道から少し下ったところに永寧古城があります。明代の成化13(1477)年に建設されたと言われ、高さ5メートルもの城壁に囲まれた立派な古城です。バスを降り、古民居が並んでいる通りを歩いていると城門が見えてきました。永鎮門です。

南門にあたる永寧門。永寧古城の城壁は、2013年7月に全国重点文物保護単位に認定を受けた 南門にあたる永寧門。永寧古城の城壁は、2013年7月に全国重点文物保護単位に認定を受けた

奇跡的に残り、500年以上の歴史がある永寧古城

南門にあたる永寧門は、変に修復されておらず、かなりいい雰囲気! 中国の歴史研究家によると、この地は王朝が交代するたびに戦禍に巻き込まれて来た「兵家必争の地」でした。そんな困難な場所にありながら、完全な形で今も残っているのはまさに奇跡! よくぞ、500年以上も残っていてくれたものです。古城が建設された時は、もともと土城だったと言われていますが、明の成化18(1482)年に現存している石城になりました。永寧門から中に入ると、70、80年代を思い起こさせる古い町並が今も残っていました。

永寧門とつながっている城壁。540年近い歴史があるとは思えないほど、しっかりしている 永寧門とつながっている城壁。540年近い歴史があるとは思えないほど、しっかりしている

残っている4つの城門を見に行こう!

永寧古城は、周囲1277メートルとこじんまりしています。現存している4つの城門チェックが今日の課題です。文革時代を思わせるスローガンがところどころに見える古城内を歩くと、すぐ見つかりました。西の安定門、北の知恩門、東の東興門は、どれも外観が違っており、城壁や城門好きなら満足すること間違いなし。永鎮門、安定門は城壁とつながっており、もう少し早い時期に行けば、城壁に登ることもできたのですが、私が訪れた2018年12月はあいにくの修復中。登って、城壁から古城内部を見ることはできませんでした。でも、観光地化されていない、ひなびた古城の雰囲気を思いっきり満喫しました。古城や城壁好きなら、桂林から余裕で日帰りオッケーの永寧古城に行ってみませんか!

知恩門に近い場所にある人民礼堂。文革時代を思わせる建築物が今も残っている 知恩門に近い場所にある人民礼堂。文革時代を思わせる建築物が今も残っている