桃源郷のような風景が楽しめるのは、中国南部の古鎮

古民居が楽しめる中国の古鎮は、中国全土どこに行っても人気の観光地の一つです。でも、桃源郷のような景色の古鎮と言われると、やはり穏やかな気候の南部の古鎮に限られます。私がイメージする桃源郷と言えば、あまり険しくない山と豊かな水がある風景です。まさにそんな風景が広がっているのが広西壮族自治区東部に位置する「黄姚(ホワンヤオ)」古鎮です。黄姚古鎮は、牛岩、天馬、天堂などと呼ばれる9つの山に囲まれ、姚江、小珠江、興寧河と言う3本の小さな河が交わっているところにあります。これは風水的には、申し分ない立地条件だそうです。最近、黄姚古鎮が、中国旅游サイトの「2017年最も行く価値がある9つの古鎮」の一つに選ばれていたことを知りました。

黄姚古鎮の正面ゲート。右手に見えるのが明の嘉靖3(1524)年に作られた古戯台。 黄姚古鎮の正面ゲート。右手に見えるのが明の嘉靖3(1524)年に作られた古戯台。

広西壮族自治区なのに広東省のような雰囲気がする理由

黄姚古鎮は、戦乱を避け、明清代に広東省からやってきた移民が多く住む村です。黄姓と姚姓の住民が多いので、黄姚古鎮と呼ばれています。古鎮の民居を見ると、屋根の左右に凸型の防火壁が見られます。私は耳のような形だと思うのですが、これは広東省で多く見られるスタイルです。黄姚古鎮は、広東省に近く、広東省からの移民も多かったので、広東省風の村になっています。また、移民の多くが商業に携わったため、経済的に豊かな村だと言われています。比較的大きな石畳が敷かれた古鎮の商店街を歩いてみましょう。

黄姚古鎮の防火壁。広東省の古民居や祠堂の防火壁と形がそっくり 黄姚古鎮の防火壁。広東省の古民居や祠堂の防火壁と形がそっくり

黄山古鎮のみどころとは?

安楽街、金徳街、迎秀街と名付けられた通りが、商店街になっています。商店街の石造の古民居は、どこも大きな窓と商品を並べる台があります。この建築スタイルがこの地方の商店だとわかります。商店街では、特産の豆鼓を売るお店が非常に多く、味見もできますよ。最近は、かわいいカフェや「客桟(クーザン)」と呼ばれる民宿が増え、季節のいい時期の週末ともなると、若いカップルが訪れる人気スポットになっています。商店街の周辺には、村の生活用水になっている「仙人古井」、祖先を祀っている「郭氏宗廟」をはじめとした見どころが集まっています。

村の特産である豆腐料理を食べられる食堂も多い 村の特産である豆腐料理を食べられる食堂も多い

史跡巡りよりものんびり風景を楽しもう!

黄姚古鎮は、3つの小さな河が交差する場所にあるので、水辺が多くあります。水辺に近い場所は、どこも食堂や農家レストランになっています。お昼ごはんの時間になると、テーブルいっぱいに地元の野菜や手作り豆腐を使ったごはんを楽しむグループの姿が目につきます。黄姚古鎮には、明清代の古民居が約300軒、お寺や宗廟が約20座、石橋も約11本も保存されています。見るべき史跡は、かなり充実! でも、黄姚古鎮は、一生懸命観光すると言うよりものんびりと風景を楽しむほうがしっくりきます。「最も行く価値がある9つの古鎮」に選ばれたのは、古民居の保存状態の良さや歴史的価値ではなく、穏やかな風景が理由だと思います。次のまとまった休みは、この世の桃源郷を楽しみに黄姚古鎮に行ってみませんか!

黄姚古鎮の水辺の風景は、まさに桃源郷。黄姚古鎮は、広西壮族自治区賀州の賀州西バスターミナルより黄姚古鎮行きのバスが出ている。所要約1時間40分 黄姚古鎮の水辺の風景は、まさに桃源郷。黄姚古鎮は、広西壮族自治区賀州の賀州西バスターミナルより黄姚古鎮行きのバスが出ている。所要約1時間40分