ナンはシルクロードの窯焼きパン!

窯の壁にはりつけて焼いたシルクロードのパンをナンと言います。焼きたての熱々のナンは、それだけで十分おいしいけれど、そこに羊肉が入っていたら、もっとおいしい! 中国の一番西、新疆ウイグル自治区はシルクロードの一部です。新疆ウイグル自治区に住むウイグル族の主食と言えば、ナンと麺です。ナンはベーグル型のギルダ、ピザの台のようなアメッキ、フランスパンのような食感のトカッチなど、種類は豊富。毎日、人によっては毎食食べるものなので、シンプルな具がないものがほとんどです。でも、たまに羊肉入りナンを売る店もあります。羊肉好きなら、この羊肉入りナンは絶品です。

羊肉たっぷり! シルクロードの和田で窯焼きパンを食べてみよう! 羊肉たっぷり! シルクロードの和田で窯焼きパンを食べてみよう!

羊肉入りナンが妙に多いシルクロードの町

羊肉入りナン屋さんが妙に多いのは、タクラマカン砂漠の南にあるオアシス都市の和田(ホータン)です。和田の中心部にあるバザールの西側、古江北路沿いには、この肉入りナン屋さんが並んでいます。テーブルの上に分厚い毛布をかけた屋台が肉入りナン屋さんです。分厚い毛布をめくると、そこにはアンパン型のナンがずら〜っ! 毛布はナンが冷めるのを防いでいます。アンパン型のナンの食べ方は、手でパカッと生地を上下に分けます。現地のウイグル族はいとも簡単に分けますが、これが結構難しい。下側のナンには羊肉ミンチと肉汁がたっぷり。こぼさないように肉汁をすすりながら、ナンにかぶりつきます。肉汁で手がベトベト。でも、これがおいしい!

和田バザールで耳にする雄たけびは何の合図?

和田にはもう一種類、肉入りナンがあります。こちらは一口大に切った羊肉を、薄く伸ばした小麦粉生地の表面に散らして焼いたものです。シシカバブ入りナンみたいで、思わずはまってしまうおいしさです。和田の肉入りナンのお店は、窯から焼けたナンを取り出すとき、「ウオ〜ッ」と雄たけびをあげます。「おら〜っ、焼けたぞ〜」という合図です。この雄たけびは他の地方では出会えない習慣です。もしかしたら、この通りの1軒のナン屋さんが雄たけびを始めたら、他の店もマネをしたのかもしれません。とにかく「ウオ〜ッ」と声が上がったら、肉入りナンが焼けたという合図です。

肉入りナンは安い?それとも高い?

さて、この肉入りナンですが、値段はちょっと高め。具が入っていないナンは1枚2元(約40円)ですが、肉入りナンは10元(約200円)。この値段は、新疆ウイグル自治区で一番食べられている麺のラグメン一皿と同じ値段です。手間暇かけて作ったラグメンと、肉入りナン1枚が同じ値段って納得できませんが、ウイグル族は大の羊好き。羊肉たっぷりのナンは10元の価値があるようです。和田に行ったら、ぜひ「ウオ〜ッ」の雄たけびを聞きながら、この肉入りナンを食べてみてくださいね!