ギネス非公認の127才の老人はいったいどんな人?

2012年の夏、中国の中でも日本から一番遠い新疆ウイグル自治区で、私は127才の老人に会ってきました。内陸部なので、生年月日を証明する書類が整っていないなどの理由から、ギネスには非公認?のおじいさんです。私は日本でも100才以上の老人に会ったことがありません。127才と言われるトソントハティアホンさんを目の前で見ても、どれぐらい年をとっているのかわかりませんでした。ただ、今まで会った誰よりも年をとっていて、座っているだけで精一杯というほど体が衰えているように見えました。このトソントハティアホンさん、名前からして漢民族ではありません。少数民族のウイグル族です。

シルクロードの長寿村で、ギネス非公認の127才の老人に会いました! シルクロードの長寿村で、ギネス非公認の127才の老人に会いました!

シルクロードの和田地区にある、ふたつの長寿村

トソントハティアホンさんが住んでいる和田地区には100才を優に越えている老人が数多く住んでいる長寿村がふたつあります。どちらもウイグル族が住むライス村とライカ郷です。トソントハティアホンさんが住んでいるのはライカ郷です。和田市から南西に約20キロのところにあるライカ郷は緑と水が豊かな農村でした。行ったものの、どこに100才を越えている老人が住んでいるのかわかりません。一緒に行ったウイグル族のドライバーさんに村人に尋ねてもらうと、すぐ、トソントハティアホンさんを教えられました。しかもつい、最近も欧米のテレビ局が取材に来たそうです。

長寿老人の気になる食生活とは?

トソントハティアホンさんは中庭におかれたベッドに座っていました。黒く日焼けした小さなおじいさんでした。耳はほとんど聞こえないらしく、ドライバーさんが耳元でどなるような大声で質問しました。「息子は5人、孫は27人、ひ孫の数は数えきれません」と小さいけれど、はっきりした答えが返ってきました。インタビュー慣れしているのかもしれません。長寿の秘訣は「なんでも食べること」。今、トソントハティアホンさんの毎日の食事はとうもろこし入りのナン(パン)とごはんだけです。「肉や油を使った食べ物は消化に悪いので、最近やめた」という言葉に驚きました。最近?

昔の苦労が100才を超えても健康な体を作った!

この日、長寿村と言われるライカ郷で会えた100才を越える老人はトソントハティアホンさんだけでした。この2年続いている新疆の異常気象のせいで、6名おられた100才を越える老人はバタバタと亡くなっていたのです。100才近い老人数人から聞いた長寿の訳は「昔は貧しくて、食べ物の選り好みなど、できなかったからなんでも食べ、よく働いたから」でした。農薬を使わずに体にいいものを食べ、体をよく動かすことが長寿の秘訣のようです。この後、私は偶然、トソントハティアホンさんがほんの短い距離ですが、スタスタと元気に歩く姿を見たのです。苦労を苦労とも思わず長年鍛えた足腰の強さは、さすがでした!