名物と勘違いしてしまうほど桂林で人気の「黄メン鶏米飯」

今や中国のどの町の繁華街に行っても、「黄メン(火へんに悶)鶏米飯」を出す食堂は、見つかります。「あっ、ここにも、あそこにも」と、ちょっと驚いてしまうほどです。2017年7月に訪れた桂林の下町でもびっくりするほど多くの黄メン鶏米飯の食堂を見つけました。桂林は、中国西南部の広西壮族自治区の観光地です。桂林の名物と言えば、「桂林米粉」と呼ばれる太目のビーフンです。場所によっては、桂林米粉の食堂よりも黄メン鶏米飯の食堂のほうが多いぐらい。2015年頃、桂林を訪れた友人が「これが人気の桂林名物『黄メン鶏米飯』!」とブログで紹介していました。「話の腰を折って、ごめん。それ、桂林名物じゃないの」と言うコメントを書き込んだことがあるぐらいです。

山東省青島で初めて食べた「黄メン鶏米飯」。あちこちで食べられるので日本人ファンも多い 山東省青島で初めて食べた「黄メン鶏米飯」。あちこちで食べられるので日本人ファンも多い

中国四大料理のひとつに大出世の黄メン鶏米飯

黄メン鶏米飯は、今、本当に勢いがある料理です。北京でも中国の古都西安でも東北地方の大連でも、どこに行っても食べられます。黄メン鶏米飯の食堂の特徴は、店名よりも大きく目立つように「黄メン鶏米飯」の5文字を看板に入れています。画数も多く、インパクトがあるので目立ちます。中国の検索サイト「百度」で「黄メン鶏米飯」を調べてみると、「蘭州ラーメン、桂林米粉、重慶鶏公バオ(保の下に火)と並ぶ中国4大料理の一つ」と言う、冗談まじりのコメントも見つかるぐらいです。蘭州ラーメン、桂林米粉、重慶鶏公バオは、中国全土どこに行っても食べられる庶民派人気料理です。ここに仲間入りするぐらい黄メン鶏米飯って、メジャーになっていたなんて!

黄メン鶏米飯の食堂と言えば、どの町でも店名よりも料理名のほうを大きく書く 黄メン鶏米飯の食堂と言えば、どの町でも店名よりも料理名のほうを大きく書く

初めて食べた黄メン鶏米飯のお味とは?

私が、黄メン鶏米飯を知ったのは、2014年の秋です。山東省の青島で初めて食べました。一人用の黒い土鍋でぶつ切りの鶏もも肉とピーマンを煮こんだ料理で、注文する時にピリ辛か激辛かを選べます。ゴマ油、八丁味噌に似ていると言われる黄醤(みそ)、唐辛子、米酒などで調理します。熱々の鶏肉をごはんにのっけて食べても良し、土鍋にご飯を入れて、ピリ辛のお汁と混ぜて食べても良し! どう食べてもおいしい料理です。しかも1人分ずつ土鍋に入っているので、見た目も決まっています。土鍋料理ってポイントが高い。味にしろ、見た目にしろ、全国区で人気が出るのも当たり前のような気がします。

東北地方の遼寧省大連で食べた黄メン鶏米飯。東北地方は、山東省にも近く、多くの山東人が住んでいるので、黄メン鶏米飯は、とにかく人気の料理 東北地方の遼寧省大連で食べた黄メン鶏米飯。東北地方は、山東省にも近く、多くの山東人が住んでいるので、黄メン鶏米飯は、とにかく人気の料理

名物でもないのに桂林で特に人気がある理由

黄メン鶏米飯は、山東省の省都、済南生まれの山東料理の一種です。山東省とは対角線上にあると言ってもいいぐらい離れた広西壮族自治区の桂林で、黄メン鶏米飯が、びっくりするほど人気があるのには、理由があります。桂林は、広西壮族自治区の中でも東北部にあります。唐辛子がきいた辛い味付けを好む湖南省と接しており、湖南省からやってきた人も多く住んでいます。そのため広西壮族自治区の中でも桂林は、特に辛い味付けを好む地方です。黄メン鶏米飯って、桂林人好みにあった料理なのです。でも、桂林っ子じゃなくても辛味がきいた土鍋料理って食べて見たくなりますよね。今度、中国に行ったら、黄メン鶏米飯を食べてみませんか! どの町でも食べられるので、気に入ったら、食べたいものが見つからない時のお助け料理にもなりますよ。