おいしいシルクロードの窯焼きパン

私は窯焼きパンに弱いんです。窯で焼いたり、窯の壁に生地を貼り付けて焼いたパンは感動的においしい気がします。中国の一番西の新疆ウイグル自治区に住むウイグル族の主食は、窯焼きパンのナンです。新疆に行くと、どの町でもナンを焼いて、その場で売ってくれるナン屋さんがあります。熱々のナンを針金にひっかけて窯から出すところを見かけると、つい1枚買ってしまいます。買うと、そのまま熱々のナンにかぶりつきます。「おっ、おいしい〜!」。軽い塩味あり、ほのかに粉が持つ甘味がするものあり。表面はカリッ、中はしっとり。とにかく熱々にハズレはありません。

シルクロードの窯焼きパン、ナンはおいしいけれど問題あり! シルクロードの窯焼きパン、ナンはおいしいけれど問題あり!

おいしいナンの見つけ方

ナンは炭火より薪で焼いたものがおいしいと言われています。薪のほうが炭火より高温になるので表面がパリッ、中はもっちりだそうです。だからナンを買うとき、ナンを置いている台の下は要チェックです。台の下に石炭があるか、薪があるか。ただ、薪で焼いているナン屋さんはかなり少なく、ほとんどが石炭を使っています。カシュガルのウイグル族は炭火を使うところが多いウルムチのナンより、薪で焼いたカシュガルのナンのほうがおいしいと言います。実のところ、私には違いがわかっていません。焼きたての熱々なら、どっちでも美味しいのです。

シルクロードのナンいろいろ

新疆のナンですが、種類が多く食感もいろいろです。定番はあんパン型をした「ギルダ」です。表面がカリッと硬く、中はもっちり重いタイプです。「アメッキ」はピザの形をしたもので、直径約20センチと25センチ以上あるものがあります。どちらも丸い生地のふちはもっちり、真ん中は薄くてカリカリです。ネギやゴマを入れて焼くものが多く、軽い塩味がぴったり。生地に牛乳、卵が入っているのは「油ナン」です。気泡のない細かい生地がビスケット風で粉の甘味が生きています。ウルムチでよく見られる「トカッチ」はもっこり分厚いナンです。気泡がたくさん入った生地で、フランスパンのような食感を楽しめますよ

ナン屋の朝は何時に始まる?

ぜいたくナンと言えば、羊肉入りです。こんもり丸い生地の中に肉が入っていても、丸くて平たい生地に肉を散らしていても「ギュシナン」と言います。羊肉がたっぷり入ったギュシナン1枚と羊肉と野菜のあんかけ手打ち麺一皿がほぼ同じ値段です。ギュシナンは朝から食べるナンではないのか、焼きあがる時間が遅め。私にとって問題は、朝から食ベるナンの焼き上がり時間です。地図で見ると新疆ウイグル自治区はインドの上です。あまりにも西なので、北京と同じ時間ではなく新疆時間を使っています。北京の朝7時は新疆の朝5時です。朝一のナンが焼きあがる時間は早くて北京時間の9時半、新疆時間の7時半です。遅い! 朝いちで焼きたてを食べたいんだから、もうちょっと早くして欲しい!