新疆ウイグル自治区の路地でみかける謎のおばちゃん集団

中国の西の端、新疆ウイグル自治区に行くと、にぎやかな路地の入り口あたりに座っている謎のおばちゃん集団を見かけます。新疆ウイグル自治区は、イスラム教を信仰する少数民族のウイグル族が多く住んでいる地方です。謎のおばちゃん集団もウイグル族です。新疆(以後、ウイグル自治区を省略)の省都のウルムチ、古都のカシュガル、南部の和田など、どこに行ってもこのおばちゃんたちの姿を見かけます。スカーフをかぶったウイグル族のおばちゃんが、数人で固まっていると、一見、井戸端会議をしているみたい。でも、違います。おばちゃんたちは、風呂敷包みでくるんだ大きな箱のようなものを持っています。このおばちゃんを私は、ずっと探していました。

夕方の稼ぎ時なので、風呂敷をあけているが、普段はホコリが入らないようにするためか風呂敷に包まれている 夕方の稼ぎ時なので、風呂敷をあけているが、普段はホコリが入らないようにするためか風呂敷に包まれている

新疆の美食と言えば、羊と果物!

新疆(ウイグル自治区は以下省略)と言えば、一部の人たちの間では美食で有名です。ジューシーで軟らかい羊、1日の寒暖差が大きいので甘い果物、そして窯で焼いた熱々のナン。どれも素朴で野性味あふれる美味しさです。新疆は、陝西省西安からローマまで続くシルクロードの途中にあり、漢民族の世界とは異なる中央アジアのような世界が広がっています。ウイグル族の羊と麺の食文化は、特に北方にすむ漢民族に人気があります。粉ものを主食とし、羊を日常的に食べる北方の漢民族の口にあうのです。羊と果物の美味しさで知られる新疆ですが、私が探しているものも新疆名物の一つです。

こんな風にウイグル族のおばちゃんたちは、かたまっている こんな風にウイグル族のおばちゃんたちは、かたまっている

おばちゃんが売っているものとは?

私が探しているのは、路地の入口にたっているおばちゃんが持って来た手作りヨーグルトです。おばちゃんたちは、近郊に住む農家の主婦でした。丼に入った手作りヨーグルトを持って、バスに乗り、バザールの近くまで売りに来ています。バザールの中に入ると、どんな小さな場所でも場所代がかかります。そのためバザールの外だけれど、にぎやかな通りに立っています。風呂敷包みをあけると、板の上にヨーグルトが入った丼をおき、その上にまた、板を渡して、ヨーグルトを並べています。おばちゃん一人で板が3枚分ぐらいの丼ヨーグルトを持ってきています。

和田バザールでは、丼タイプではないヨーグルトも売られている 和田バザールでは、丼タイプではないヨーグルトも売られている

手作り丼ヨーグルトの食べ方

牛を飼っている農家の手作りヨーグルトは、農家の主婦のアルバイトです。さて、ヨーグルトのお味は、意外と軟らかく、牛乳の味がしっかりします。普通のヨーグルトよりやや酸っぱい気がするのは、ウイグル族が酸っぱい味付けを好むからでしょう。甘味はないので、ザラメをかけてもらって食べます。丼ヨーグルトは、ほとんどが家庭用。ウイグル族は、ヨーグルトをビニール袋に入れてもらい、お持ち帰ります。私は、その場で食べきりたいのでお茶碗サイズのヨーグルトを探しています。新疆名物と言えば、羊と果物があまりに有名すぎて、農家のおばちゃんの手作りヨーグルトは隠れてしまっています。でも、新疆はチーズやヨーグルトなどの乳製品が豊富で美味しい土地。手作り丼ヨーグルトだって、激うまです!

お碗入りヨーグルト。最近は、舌触りも味もどんどんマイルドになってきている お碗入りヨーグルト。最近は、舌触りも味もどんどんマイルドになってきている