新疆ウイグル自治区では、おなじみのポスターとは?

バスケットに入ったおいしそうなクロワッサンとオレンジジュース、スイスを思わせるような山と緑の草原。このふたつの写真を旅行者は、中国のある地域に行くと、しょっちゅう目にします。ほとんどの旅行者は「どうして、この場所で、この写真なんだろう?」と、しっくりきません。これは新疆ウイグル自治区の食堂に貼られているポスターです。新疆ウイグル自治区は中国の一番西、パキスタンやキルギスと国境を接している地域です。西安からローマまで続くシルクロードの一部分でもあり、少数民族のウイグル族が住んでいます。妙にしっくりこないポスターを目にするのは、このウイグル族の食堂です。

シルクロードのお仕事! ポスター売りって儲かる?儲からない? シルクロードのお仕事! ポスター売りって儲かる?儲からない?

答えはバザールのポスター屋さんが知っている

ウイグル族はイスラム教を信仰するムスリムです。ウイグル族の市場であるバザールに行くと、必ずポスター屋さんがいます。もちろん、この2種類のポスターも売っています。どうして全く自分たちに関係なさそうな食事や風景のポスターの人気があるのか、屋台のご主人に聞いてみました。答えは「なんとなく、いい感じがするから」でした。ええ〜っ! そんな適当な理由ですか!  

日本人には、ピンと来ないポスターを選ぶ訳

「いい感じ」を具体的に説明してもらうと「豊かな感じ」でした。シルクロードのバザールといえば、交易で栄えてきたカシュガルのものが有名です。大きなバザールがあるような都市は、オアシスです。シルクロードの中では水に恵まれていますが、やはり寒暖差が大きく、雨はほとんど降りません。おいしそうな朝ごはんや水に恵まれていることを連想させる風景は、ウイグル族に静かに豊かさを訴えてくる図柄なんでしょう。

これなら納得! 一番人気のポスターとは?

ちなみに一番人気がある図柄は、メッカだそうです。ウイグル族はイスラム教徒なので、イスラム教の聖地のポスターがよく売れるのは納得です。値段は大きさによって、異なりますが、その数は、朝ごはんやスイスのような風景も含め、平日なら50〜60枚、大きなバザールが立つ日曜なら100枚! ポスター売りって、こんなに儲かる仕事だったなんて! 超がつくほど意外です。ただし、カシュガルは商人の町なので、あっという間にポスター売りが増え、もうあまり儲からないそうです。