緑にタイルが美しいアバク・ホージャ墓

緑のタイルが美しいモスクの前に立ってみると、「えっ! こんなに大きかったの!」とびっくり。写真からはここまで大きな感じはしませんが、本当に巨大。ここは香妃墓です。清朝の乾隆帝の后だった香妃は、ここに葬られたと間違って伝えらたことから香妃墓と呼ばれていますが、正式名はアバク・ホージャ墓と言います。16世紀末のイスラム教の著名な指導者だったアバク・ホージャとその家族、5代あわせて72人がここに眠っています。中国の西の端に位置する新疆ウイグル自治区でも一番西にあるカシュガルの郊外に建つアバク・ホージャ墓は、カシュガルを代表するモスクです。

1640年頃に建てられたアバク・ホージャ墓。中心部から20路バスで終点下車 1640年頃に建てられたアバク・ホージャ墓。中心部から20路バスで終点下車

黄色が美しいエイティガール寺院

カシュガルを代表するモスクと言えば、新疆最大と言われるエイティガール寺院です。緑が美しいアバク・ホージャ墓と違い、こちらは黄色のモスク。古くから文明の十字路として栄えてきたカシュガルは、エイティガール寺院を中心に町が形成されています。周辺には、職人街と呼ばれる工芸品バザールや野菜バザールがあり、にぎやかそのもの。一方、今回紹介するアバク・ホージャ墓は、郊外の農村の中にあるため、のどかな感じ。ポプラ並木の道を通って行くと、水色のタイルが爽やかなアバク・ホージャ墓の玄関に到着!

エイティガール寺院がカシュガルの中心。夜になるとエイティガール寺院の向かい側には夜市がたつ エイティガール寺院がカシュガルの中心。夜になるとエイティガール寺院の向かい側には夜市がたつ

アバク・ホージャ墓の敷地内にある小さなモスク

アバク・ホージャ墓と言えば、ガイドブックやテレビの映像でも必ず、緑のタイルが美しいモスクが紹介されます。横35メートル、高さ26メートルもあるので、本当に大きい。あの有名なモスクの前に立った感動でいっぱいですが、実は、広い敷地内には、まだ他にも3つのモスクがあります。アバク・ホージャ墓を代表する大きなモスクと比べると、本当にこじんまりしています。私が訪れた2015年秋は、古びるにままかせた状態のものもありましたが、それもわびさびがあって、いい感じ。

色あせた柱や天井の模様の素朴さが魅力 色あせた柱や天井の模様の素朴さが魅力

イスラム世界の装飾をじっくり見てみよう!

イスラム教と言えば、偶像崇拝を禁止しているので、モスクには像はありません。そのかわりモスクには、幾何学、花、文字などの装飾がふんだんに使われています。アバク・ホージャ墓の敷地内にある小さなモスクも柱や壁の上部の装飾がおもしろい。天井の梁に描かれた美しい風景も現実には無さそうな、いかにも絵の世界のような雰囲気が漂っています。全体的に整いすぎない、素朴な雰囲気がする装飾にはまりました。アバク・ホージャ墓と言えば、ホージャ一族の墓が並ぶ一番大きなモスクが有名ですが、その他の小さなモスクのほうが好みだと言う人がいそうです。私もそのひとり。アバク・ホージャ墓に行ったら、小さなモスクもじっくり見てませんか!

柱の上部の繊細で複雑な彫りと比べると、下部の模様は素朴な雰囲気 柱の上部の繊細で複雑な彫りと比べると、下部の模様は素朴な雰囲気