日本から遠いのに日本人が雲南省に惹かれる訳

中国の西南部にある雲南省は、日本人旅行者が多い省です。沿岸部から一番遠いところなのに、多くの日本人が訪れるのは、その穏やかな気候と穏やかな風景に癒されることが理由のひとつです。日本人は他の省では見られない雲南省の穏やかさに惹かれているのです。こんな雲南省の省都、昆明で朝ごはんを食べると、びっくりしてしまいます。想像もしていなかった真っ赤な汁ビーフンが出てくるんですから。あの優しい雲南はいったいどこにいったのだろう? と思ってしまうほど、激しい唐辛子色です。

中国の朝ごはん(5) 激辛で目が覚める、雲南省昆明の朝ごはん 中国の朝ごはん(5) 激辛で目が覚める、雲南省昆明の朝ごはん

雲南と四川の辛さはどこが違う?

雲南省ではビーフンのことを「米線(ミーシェン)」と言います。米線を注文する時に「辛くしないでね」と言えば、少しはマシだったはずですが、なんにも言わないと真っ赤な汁が出てきます。雲南省は「麻」と呼ばれる、しびれるような辛さで有名な四川省の隣です。その影響もあり、雲南省も辛いのです。「麻」の辛さはありませんが、辛いことは辛い! 四川省の料理が辛いことを日本人は知っています。心の準備もばっちりです。雲南省の料理が辛いことは知られてないので、心の準備ゼロです。そこに真っ赤な汁米線が出てくると、「なんで?こんなに唐辛子が?」になってしまうのです。

昆明で一番人気の「脆旺米線」を食べてみると

省都の昆明の朝ごはんで人気ナンバー1は、「脆旺米線(ツイワンミーシェン)」です。豚の血を固めたものや豚の臓物入りの具だくさん米線です。唐辛子や辣油で既に真っ赤な汁なのに、雲南の人はテーブルでさらに唐辛子を加えます。米線はつるつるっとした食感も良く、軽いので朝ごはんにぴったりです。しかし、日本人の感覚なら、朝は少し薄味のものを食べたくないですか? 脆旺米線は、まだ、体も頭も起きていないのに、いきなり唐辛子の辛さでたたき起こされるような感じです。

寒い冬におすすめ「小鍋米線」とは?

穏やかな気候でも昆明や大理、麗江は標高が高いので冬は冷えます。そうなると、「小鍋米線(シャオグオミーシェン)」が人気です。米線はすでに火を通しているので、食べる時に軽くお湯をくぐらせ、米線を温めるだけでスープにいれます。小鍋米線は一人分ずつ小鍋で煮たてるので、まさに冬にぴったりです。もちろん小鍋米線も唐辛子で真っ赤な汁です。「雲南人なら唐辛子とは1日も離れられない」と言う人に会いましたが、これは本当です。穏やかで優しい雲南省でも、朝は激辛米線から始まります。初めて、米線の朝ごはんを食べる日本人は要注意です!