日本にもありそうな雲南省黒井とは?

黒井って、なんだか日本にもありそうな地名です。黒井は、雲南省中部の楚雄イ族自治州の禄豊県にある古鎮です。塩業で栄えた古鎮として知られ、最盛期の清代中期は、雲南省で上がってくる塩税の64%が黒井のものだったと言われています。黒井の由来には、物語があります。村びとが飼っていた黒牛がいなくなり、探し回っていたところ、黒牛を見つけました。黒牛がなめていた地面から塩が出たので、黒牛塩井と呼ばれるようになり、後に黒井になったそうです。村には、今も塩を掘った井戸は残っていますが、大量生産は終わっています。まだ、塩が出るので観光客用にわずかな量を売っている程度です。

黒井古鎮は、昆明から車でたった2時間なのに、こんなにのどかな風景! 黒井古鎮は、昆明から車でたった2時間なのに、こんなにのどかな風景!

黒井名物の「灰豆腐」とは?

黒井は、メコン川の支流、龍川江の渓谷の交通が不便な場所にあります。村に公道が通ったのは、90年代に入ってからと大変遅かったので、今も昔の雲南省の風景が残っている村として注目されています。省都の昆明から車で行けば、2時間程度の距離なので日帰り旅行スポットとして人気が出てきました。私が黒井に行く目的は、風景より名物です。黒井の名物は「灰豆腐(ホイドウフ)」と呼ばれる臭豆腐です。灰豆腐は、写真で見ると、日本の厚揚げ風。中国にも一見、厚揚げに似た豆腐はありますが、中身はスカスカで、日本の厚揚げと同じような食感のものは少ないのです。灰豆腐は、見た目だけでなく食感も期待できそうです。

明清代の木造家屋が残る黒井古鎮の通り 明清代の木造家屋が残る黒井古鎮の通り

塩業古鎮黒井の名物は、灰豆腐と牛肉!

黒井へは、昆明から約2時間の場所にある楚雄からバスで行くのが便利です。東バスターミナルから毎日5本、黒井行きのミニバスがでています。ミニバスで隣になった青年に灰豆腐のことを尋ねると「黒井は牛肉が名物だから、絶対、牛肉を食べてね! 干し肉はお土産にいいよ」と言われてしまいました。灰豆腐よりも牛肉のほうがメジャーなようです。楚雄は田舎町ですが、楚雄から黒井は、畑の脇道のような道路を走っていき、農村のような風景が続きます。黒井は、本当に山奥の村でした。まずは、名物の灰豆腐探しです。

黒井名物の牛肉。干した牛肉は食堂でも食べられるが、量り売りでお土産に買って帰る人が多い 黒井名物の牛肉。干した牛肉は食堂でも食べられるが、量り売りでお土産に買って帰る人が多い

灰豆腐は、いったいどんな味?

石畳のメインストリート沿いには、明清代の木造家屋がずらりと並び、宿場町の様相をしています。バスで出会った青年おすすめの牛肉はすぐ、見つかりました。メインストリート沿いには、大きな牛肉をぶら下げて干し肉を作っている家が並んでいました。その中に灰豆腐を出す食堂もありました。灰豆腐の見た目は厚揚げです。きつね色の生地を一口かじると、食感は、がんもどき! 唐辛子がきいたこってりスープで煮た灰豆腐は、ややしょっぱく、ごはんが欲しくなる味でした。とりあえず目的達成! 有力者のお屋敷、塩を掘った井戸、塩の精製工場などを見学して楚雄に戻りました。のどかな雰囲気で食事もおいしく、観光スポットも多い黒井は、一人旅でも十分楽しめるおすすめスポットです。

灰豆腐は、小碗が10元(約150円)。塩業の町らしく、ややしょっぱい 灰豆腐は、小碗が10元(約150円)。塩業の町らしく、ややしょっぱい