ノスタルジックな建物が素敵な雲南鉄道博物館

「やっぱり昔の鉄道車両って、いいなあ。味のあるデザインでおしゃれ!」。日本にいる時はさほど鉄道好きというわけではないのですが、私は、中国西南部の雲南省に行くと、急に鉄道好きになります。20世紀初頭、フランスは清朝からベトナムから中国西南部にかけて鉄道を建設する権利を得ました。そのフランスが敷いたテン(さんずいへんに眞)越鉄道が今も雲南省に残っています。テン越鉄道の駅舎は、どれもフランス風の山吹色をしたノスタルジックな建物です。私は、テン越鉄道の駅舎巡りにはまっています。テン越鉄道の昆明北駅を利用して、作られたのが雲南鉄道博物館です。

昆明北駅の駅舎が雲南鉄道博物館になっている。昆明市盤龍区北京路913号。月火休み 昆明北駅の駅舎が雲南鉄道博物館になっている。昆明市盤龍区北京路913号。月火休み

鉄道ファンが好きな展示物でいっぱいの雲南鉄道博物館

2004年に開館した雲南鉄道博物館は、南館と北館に分かれており、雲南省の鉄道の歴史とテン越鉄道や箇碧石鉄道などの狭軌鉄道の文物を展示しています。まずはフランス式駅舎を利用した南館から見ていきましょう。テン越鉄道が建設されるまで雲南省の主な輸送手段と言えば、「馬幇(マーバン)」と呼ばれるキャラバンでした。テン越鉄道建設時も馬幇は、建設資材の運搬などに大活躍します。未開の土地を切り開く大変さは、パネルで紹介されています。テン越鉄道だけでなく、中国の鉄道ファンにとって、うれしいのは、80年代や90年代に車両に貼られていたプレートや列車員の制服の赤いワッペンなども展示されています。

昔懐かし感でいっぱいのプレート。多数展示されているので、これを見ているだけでも楽しい 昔懐かし感でいっぱいのプレート。多数展示されているので、これを見ているだけでも楽しい

雲南鉄道博物館で一番、おすすめしたいところとは?

テン越鉄道ファンが一番感動するのは、やはり現代的な建物の北館です。ノスタルジックな駅舎の南館もすばらしいのですが、北館には、テン越鉄道や中国初の民間鉄道の箇碧石鉄道で実際に使われた車両が展示されています。1914年、テン越鉄道に導入されたフランスのミシュラン社の白い車両は、中国らしくない色合いとデザインです。そのため、この車両の前で記念撮影する人が目につきました。1920年代や1930年代にフランスやアメリカの会社が製造した蒸気機関車や客車、貨物車の車両も展示されています。

1914年にテン越鉄道で実際に使われていた、フランス製の車両。当時は、まだ、食堂車、洗面所などはなかった 1914年にテン越鉄道で実際に使われていた、フランス製の車両。当時は、まだ、食堂車、洗面所などはなかった

雲南鉄道博物館に行った、もう一つの目的

2018年7月、私が雲南鉄道博物館にやってきた、もう一つの目的は、テン越鉄道に乗ることでした。テン越鉄道は、2002年頃までは客運をしていましたが、その後は、貨物列車になってしまいました。それが昆明北から王家営、石咀までが通勤列車として復活しました。これに乗るのが、今回の最大の目的です。王家営は、昆明から約23キロ離れた場所にありますが、観光用列車に乗るわけではないので、料金もわずかです。1日3往復だけあるテン越鉄道に乗ろうと張り切っていたのですが、私が訪れた時は、地下鉄工事のため、既に停止されていました。停止や復活がたびたび起きるのがテン越鉄道です。残念ですが、しばし待つことにします。2018年8月現在、テン越鉄道には乗れませんが、鉄道好きなら、昆明の雲南鉄道博物館は、行く価値ありですよ!

テン越鉄道と箇碧石鉄道の駅でもある「碧色寨」は、中国の美しい駅第3位にランキングされるほど美しい駅。今、碧色寨駅は観光地になっている テン越鉄道と箇碧石鉄道の駅でもある「碧色寨」は、中国の美しい駅第3位にランキングされるほど美しい駅。今、碧色寨駅は観光地になっている