中国に行くと、成都と昆明を近いと感じてしまう理由

中国西南部の二大観光都市と言えば、四川省成都と雲南省昆明。両方の都市は、決して近くはないのに、中国大陸に行くと感覚が狂ってしまいます。国が広すぎるので、その中では成都と昆明は「意外と近いんじゃない?」って錯覚します。学生や時間に余裕がある旅行者は、「この際、成都と昆明の両方行っちゃえ!」になります。成都周辺なら、世界遺産の九寨溝と楽山大仏。昆明なら世界遺産の麗江、大理、石林などなど。行きたいところや世界遺産が集中しています。その際、成都から昆明、昆明から成都への移動手段に鉄道を使う人が少なくありません。

船のような屋根がのっている昆明駅。昆明北駅は、ノスタルジックなベトナム風の駅舎だが、昆明駅は、現代的 船のような屋根がのっている昆明駅。昆明北駅は、ノスタルジックなベトナム風の駅舎だが、昆明駅は、現代的

成都〜昆明間を移動するなら、何に乗るのがおすすめ?

2018年8月現在、1日9本の列車が成都と昆明間を走っています。そのうち4本は、Gで始まる列車番号です。G号は、中国版新幹線。約6時間で成都から昆明に行くことができます。しかし速い分、料金もお高い。不便な時間帯の飛行機なら、所要約2時間で、高鉄の半額ぐらいのものがあります。旅行者にとって高鉄か飛行機かの選択は、迷うところ。おすすめは、やはりKで始まる列車番号の快速です。「硬臥(インウオ)」か「軟臥(ルアンウオ)」と言う寝台車のチケットを買えば、体も楽で値段も安い。一等寝台にあたる軟臥でも高鉄の二等席よりも約100元(約1800円)もお安い。成都〜昆明間は、移動する人が多いのか快速列車が1日に5本も走っています。どれに乗るのかの決めては、発着時間と経由地。

成都発の高速鉄道に乗ると、列車内には、四川省らしくパンダのイラストのエチケット袋が用意されている 成都発の高速鉄道に乗ると、列車内には、四川省らしくパンダのイラストのエチケット袋が用意されている

快速のルートは、西昌経由と昭通、自貢経由の2種類

成都〜昆明間は、翌日の午前中の動きやすい時間帯に到着するものばかりです。これは旅行者にはうれしい。1日を有効に使えます。5本のうち4本は、四川省西部の西昌経由です。少数民族のイ族が住む大涼山を走っていきます。残る1本は、雲南省東部の昭通、四川省東部の自貢を通ります。西昌は、人工衛星の発射基地がある大きな町です。正直言って、新市街は、特に見どころもないのですが、旧市街に行くと今も古い町並みが残っています。そこを青や黒のロングスカートの民族衣装でばっちり決めたイ族の女性が歩きまわっていて、西昌の旧市街は、おすすめスポットです。

西昌旧市街で見かけるイ族の女性。特におばあさんは、民族衣装を着ている人が多い 西昌旧市街で見かけるイ族の女性。特におばあさんは、民族衣装を着ている人が多い

西昌をとるか、自貢をとるか?

もう一つの昭通、自貢経由のほうは、四川、貴州、雲南の3つの省界に近いところを走っていきます。中でも昭通は、昆明、大理と並ぶ雲南文化発祥の地だそうです。自貢は、塩業で栄えた四川省の町。中国と四川省の塩業に興味がある人なら、自貢塩業歴史博物館は必見です。郊外には塩の運搬業で栄えた仙市古鎮もあります。どちらのルートもトンネルが多く、じっくりと景色を楽しめないのが難点です。昭通、自貢経由のほうが、こころもちトンネルの連続が多いかもしれません。成都と昆明間を鉄道で移動するなら、あなたならどちらのルートで行きますか?

自貢の塩業博物館。清代に陝西省からやってきた塩商が建てた秦西会館が塩業博物館になっている 自貢の塩業博物館。清代に陝西省からやってきた塩商が建てた秦西会館が塩業博物館になっている