種類がありすぎて決められない蘭州の麺

「今日のお昼は、どの麺を食べようかな? ああ、種類が多すぎて決められない。麺の種類を決めても、汁有りか汁なし、どっちがいいかも決めなくちゃいけない」。じ〜っと、メニューをにらみつつ、やっと決めました。今日は汁なしの搓魚麺(ツオユイミェン)に決定! 中国の麺のふるさとと言えば、北京の西、山西省が有名です。日本でもおなじみの「刀削麺」と言えば、山西省を代表する麺です。実際に中国に行ってみると、山西省の西、陝西省だって、山西省に劣らないぐらい麺の種類が豊富でおいしい。今、私がどの麺を食べるか決められなくて、困っているところは、山西省でも陝西省でもない、甘粛省の蘭州です。

搓魚麺は甘粛省西部の張掖の名物。本場では、野菜と肉の炒めものをかけて食べる。 搓魚麺は甘粛省西部の張掖の名物。本場では、野菜と肉の炒めものをかけて食べる。

蘭州で食べられる麺いろいろ

甘粛省がある中国北西部の主食は、米ではなくて、小麦粉です。「餅(ビン)」と呼ばれるお焼きやパン、餃子、麺が主食です。なかでも麺は、イスラム教徒の回族が作る「牛肉麺(ニュウロウミェン)」が突出して有名です。その他にも麻食(マーシー)、搓魚麺、雀舌麺(チュエシェミェン)、麺片(ミェンピエン)、炮仗麺(パオジャンミェン)あたりも有名です。その上、陝西省の岐山生まれで西北部一帯で人気が高い「臊子麺(サオズミェン)」や中国の西部ではポピュラーな「漿水麺(ジャンシュイミェン)」もあります。ここまで麺の種類が豊富だと、いざ、注文する時、何を食べたらいいのか、わからなくなってきます。

どうして蘭州の麺の種類はこんなに多いのか?

麻食は、指先で一口大にちぎった麺生地を丸く押さえた麺。搓魚麺は、麺生地を台の上で転がせて、ちりめんじゃこのような形にしたもの。雀舌麺は、雀の舌の形に似ていると言われる、ひし形に切った麺。麺片は、甘粛省の西側、青海省でよく食べられている一口大にちぎった麺です。炮仗麺は、長さ3センチほどの爆竹の形をした麺です。臊子麺は、黒酢入りの酸っぱいスープで食べる細麺。漿水麺は、発酵させた酸っぱいスープで食べる夏向きの麺。甘粛省は、陝西省と青海省の間にあるので、両方の省の麺を食べます。そのため麺の種類がとにかく多いのです。

蘭州で食べる麺は、「ホイ」と「チャオ」の2種類

しかも漿水麺以外の麺は、汁有りの「烩(ホイ)」と汁なしの「炒(チャオ)」の2種類があります。烩は、あんかけの意味ですが、実際はごく普通の汁麺です。炒は、少量のスープで炒め煮するような感じで、こってり濃厚な仕上がりになります。「選択肢が多いっていいね!」と言いたいところですが、多すぎて決められません。山西省の麺があまりにも有名すぎ、甘粛省はかすんでいますが、甘粛省も麺どころのひとつです。牛肉麺は外せませんが、それ以外の珍しい形をした麺を食べてみませんか!