猛暑の日本から脱出して、個人でも行けるチベットを目指そう!

2017年の8月は猛暑だそうです。猛暑なんて聞いても驚きません。だって、この数年は、ずっと猛暑ですから。今年の夏は、猛暑の日本から脱出して、感動的に涼しいチベットに行ってみませんか? チベットと言っても中国西部に位置するチベット自治区は、現在、ツアーでしか行けません。かつてチベットだったところで、今も個人で自由に行けるところは、四川省北部や西部、青海省などです。それなら中国のちょうど真ん中あたりにある甘粛省の夏河(シャーフー)に行ってみませんか! 夏河への玄関口となる蘭州は、黄河沿いに開けた大都市です。上海や北京から飛行機で約3時間、蘭州から夏河へは、蘭州南バスターミナルから片道約4時間で到着です。

甘粛省の省都、蘭州は、黄河沿いの開けた細長い都市。中山橋は、黄河にかけられた最初の橋です 甘粛省の省都、蘭州は、黄河沿いの開けた細長い都市。中山橋は、黄河にかけられた最初の橋です

90年代から欧米人旅行者が多い夏河の町

夏河は、南北に長い甘粛省の甘南チベット族自治州の北部にある小さな町です。夏河はチベット語では「サンチュ」と呼ばれ、チベット仏教のゲルク派の6大寺院のひとつ、ラプラン寺があります。そしてそのラプラン寺が夏河そのものと言ってもいいぐらい、大きな面積を占めています。町の人口の9割以上が、ラプラン寺のお坊さんをはじめとするチベット族です。90年代から欧米人旅行者に人気があった夏河ですが、今では中国人旅行者も増え、それなりに観光地化されています。それでも思いっきりチベットを満喫できる場所であることには変わりありません。メインストリートの商店で働く人、巡礼者など、目につくのは民族衣装に身を包んだチベット人ばかり。とにかく「チベットに来た!」を実感できる場所です。

夏河のメインストリート。晴れた日は、高地の町らしい真っ青な空が見られますよ 夏河のメインストリート。晴れた日は、高地の町らしい真っ青な空が見られますよ

夏河の夏は、どれぐらい涼しい?

さて、夏河の夏の平均気温ですが、最も暑い7月だけでなく、8月も18度前後です。町の標高が2900メートルもあるので、朝晩は涼しいを通り越して寒いくらいなのですが、昼間は温度が急上昇します。暑くなっても20度ぐらいなので、日本の猛暑が嘘のよう。夏河は、黄河の支流である大夏河が街の真ん中を流れています。大夏河を挟んで両側には、樹木のない黄土高原のような山が広がっています。谷間にできた村や山は寒いところが多いのですが、夏河も例外ではなく、9月になると、気温は10数度しかありません。草原の若々しい緑が美しく、からっと涼しい7月と8月が、夏河のベストシーズンです。

夏河の観光は、まずはラプラン寺から!

夏河の見どころは、もちろんラプラン寺です。大夏河の北側に位置するラプラン寺は、1709年(清朝の康熙48年)に創建されました。敷地面積が86万平方メートルにも及ぶ広大な寺院で、最盛期には約4000人もの僧侶が学んだとされています。敷地内にはレンガ色、黒、白の3色の力強い雰囲気の建築物が多く、日本の寺院とは全く異なる世界です。内部の見学は、グループごとに行われ、大金瓦殿、大経院などの主な建築を僧侶に案内してもらいます。説明は残念ながら中国語のみですが、密教美術の世界は、言葉が通じなくても伝わってきます。午後は、内部を見学できないところがあるので、とにかく午前中に行ってしまいましょう。(後編に続く)

ラプラン寺の入り口に近い聞思学院(大経院) ラプラン寺の入り口に近い聞思学院(大経院)