中国のシルクロードの玄関のひとつ、蘭州

一人旅のシルクロードでの晩ごはんは、夜市に限ります。麺あり、1人鍋あり、シシカバブあり。中国のシルクロードと言えば、古都西安から西の陝西省、甘粛省、新疆ウイグル自治区です。台湾では、おなじみの夜市は、大陸では意外と少ないのですが、中国のシルクロードにある都市ではメジャーです。甘粛省の省都、蘭州は、世界遺産がある敦煌への窓口になる都市です。西安以上にイスラム教徒の回族が多く、回族が作る麺が本当に美味しいところです。蘭州の回族が作る「牛肉麺(ニュウロウミェン)」は、「蘭州拉麺(ランチョウラーミェン)」とも呼ばれ、中国全土に広まっています。

東京神田でも今、大人気の蘭州拉麺。牛骨スープと手打ち麺が感動のおいしさ 東京神田でも今、大人気の蘭州拉麺。牛骨スープと手打ち麺が感動のおいしさ

日本人の「出はいりが多い」蘭州

蘭州は、シルクロードの玄関口として日本人旅行者の出はいりが比較的多い町です。「出はいりが多い」と言うのは、蘭州は市内よりも周辺に見どころが集まっています。市内観光のために1泊すると言うよりも旅の始まりと終わりに1泊する人が多い町です。それでも蘭州でごはんを食べることには変わりなし。日本から遠く、なかなか来られない場所なので、一人旅でもはずれなしで美味しい晩ごはんを食べたいもの。おすすめは、やはり夜市のごはんです。蘭州駅から徒歩で行くことができる和政街夜市は古くからある夜市ですが、今、人気が高いのは正寧路夜市です。

蘭州は、イスラム教徒の多い町。ベールをかぶっているのは、回族、トンシャン、サラ族などのイスラム教徒の女性 蘭州は、イスラム教徒の多い町。ベールをかぶっているのは、回族、トンシャン、サラ族などのイスラム教徒の女性

蘭州中心部最大の夜市に行ってみよう!

正寧路夜市は、中心部にあたる城関区最大の夜市です。場所は、南関什字の交差点からやや西の通りにあります(蘭州駅から1、31、33路バスなどで双城門下車)。昼間は何の変哲もない通りが午後6時をすぎると、周辺から屋台が集合し、夜市にかわります。南北200メートルほどの細い通りに屋台がひしめきあう姿は圧巻! 牛肉麺、カオ(火へんに考)羊肉串児(シシカバブ)、冷麺、羊雑砕(羊の臓物スープ)など、西北部の定番料理ならなんでもそろっています。西安中心部の美食街である回民街に行ったことがある人なら、見おぼえがある料理が並んでいるはずです。

シルクロードの夜市には、欠かせない炒涼粉。シシカバブと同じく、どこに行っても売られている シルクロードの夜市には、欠かせない炒涼粉。シシカバブと同じく、どこに行っても売られている

正寧路夜市が、夜市なのに夜市ではない理由

西安と異なる人気メニューは、「鶏蛋醪糟(ジータンラオザオ)」と呼ばれる卵入りの甘酒のようなものです。多くの鶏蛋醪糟の屋台がありますが、圧倒的に人気が高いのは「老馬家」です。ここは、中央電視台の食のドキュメンタリー番組「舌尖上的中国」でもとりあげられたので、行列の長さもダントツです。夜市って、やはり目の前で作っているところを見られるのがいいですね。カラッと乾燥した空気の中、夜市に行くと、シルクロードの旅をしている気分も盛り上がってきます。ただ、夏の蘭州は、シルクロードだけに夜8時頃でも、まだまだ明るいです。正寧路夜市なのに夜市じゃない感じ。そこは仕方ないとして料理の種類の多さとおいしさなら文句なしです。蘭州でのひとり飯は、正寧路夜市に行きましょう。

蘭州西駅に近い夜市。夏の蘭州は、なかなか日暮れがやって来ない 蘭州西駅に近い夜市。夏の蘭州は、なかなか日暮れがやって来ない