古鎮だらけの四川省でも羅城古鎮が特別に珍しい理由

中国の西南部に位置する四川省と言えば、九寨溝や楽山などの世界遺産観光に加え、「古鎮(グーチェン)」と呼ばれる古い村巡りが観光の柱のひとつです。省都の成都周辺だけでも安仁、黄龍渓、洛帯、街子古鎮などがあります。有名ではないところや成都周辺以外の古鎮も加えると、四川省は古鎮だらけと言ってもいいところです。そんな古鎮の中でもひときわめずらしい古鎮が「羅城(ルオチェン)」です。世界遺産の「楽山大仏」がある楽山市の南、バスで約1時間30分のところにあります。何がめずらしいって羅城は、船の形をした古鎮なのです。船の形なので川のそばにある古鎮かと思えば、羅城は山の上にあり、バスでひたらすら山道を登っていきます。

羅城に今も残る昔懐かしの四川省の世界

羅城の小さなバスターミナルにつくと、すぐ「船形街」と書かれた看板が目に入って来ます。船形街が羅城の旧市街、古鎮と呼ばれる地区です。船形街にたどり着くまでの路地にも古い木造家屋が残り、すでに古鎮の様相をしています。数分で古鎮に到着。そこには巨大な茶館が広がっていました。古ぼけた竹の椅子に座って、中国のカードゲームをしながらお茶を楽しむ老人たちでいっぱいです。まるで20、30年前の茶館にやってきたみたい。屋根のようにつきだした軒下の部分が茶館になっているのです。大きく張り出した軒下はアーケードと言ったほうがいいかもしれません。雨が多い地方らしい建築物です。

成都周辺では、ほとんど残っていない昔ながらの茶館がここに! 成都周辺では、ほとんど残っていない昔ながらの茶館がここに!

山上にある羅城が舟の形をしている理由

羅城の建設が始まったのは、明代末期の崇禎年間だと言われています。長い歴史がある羅城古鎮が舟の形をしているのは、山上にあり、しばしば水不足に悩まされたので、水を運んでくるようにと舟の形をしているという説があります。向かいあって建つ茶館の真ん中の部分が広場になっており、ここにお芝居を見る舞台がありました。ただ、ここに上がっても、本当に古鎮が舟形をしているかはわかりません。広場を中心に向かいあって並ぶ木造家屋が端に行くにつれて、間が狭まり、船尾のようにつながっているのはわかります。ただ、上から見るというほどの高さではありません。周辺の唯一の高い建物が2階建ての霊官廟です。20元(約320円)払って、上に登ってみました。

上から見ると、羅城古鎮はこんな形をしているそうです 上から見ると、羅城古鎮はこんな形をしているそうです

羅城で偶然、中央電視台の取材班にあいました!

高めの二階建てと行った高さの霊官廟の窓から羅城古鎮を見ると、緩やかな曲線を描いて、向かい合って建っている木造家屋が舟の形をしていると言えば、しています。古鎮周辺にせめて3,4階立ての建物があったらあればなあ。もう一度、茶館のほうに戻ると、中国の国営テレビ局、中央電視台が取材に来ていました。高い建物がないのでドローンを飛ばして、上からの映像を撮ろうというわけです。普通の旅行者は、船の形をしているかを確認できませんが、羅城は、昔ながらの茶館を見るだけでも楽しめるところですよ。楽山からの日帰りも余裕でオッケー! 楽山大仏観光の次は、羅城に行ってみませんか!

霊官廟から見た羅城古鎮。真ん中のお堂のようなところが舞台。楽山の聯運バスターミナルから1時間に1本バスあり 霊官廟から見た羅城古鎮。真ん中のお堂のようなところが舞台。楽山の聯運バスターミナルから1時間に1本バスあり