成都に近すぎる?楽山市

中国西南部に位置する四川省は、中国の人々にとっては、風光明媚な景色と名所旧跡を楽しめるところです。省都成都の南部に位置する楽山は、世界遺産の「楽山大仏」があることで知られています。成都から高速バスで約2時間。バスの本数も30分に1本あり、とにかく便利。便利すぎるためか、楽山に泊まる人もほとんどいません。さらに最近は、楽山からバスで3時間ほどの芭石の蒸気機関車が人気です。芭石と楽山をはしごする人も増え、楽山を経由地にする人もでてきました。世界遺産の楽山大仏の見学が観光のメインのため、楽山に泊り周辺の古鎮を観光する人が少なくなっているようです。

高さ71メートル、肩幅28メートルもの大きさの楽山大仏は世界最大級! 高さ71メートル、肩幅28メートルもの大きさの楽山大仏は世界最大級!

楽山でよく見かける「西バ豆腐」とは?

西バ古鎮は、楽山市の五通橋地区にある古い村です。紀元前311年にはもう、古鎮の建設が始まったとされており、西南シルクロードの要衝として水運業で栄えてきました。名物は、豆腐です。この地の水には、天然のにがりが含まれているそうです。このにがりを使って作られた西バ豆腐は、後漢(25〜220年)の時代から広まっていたと言われています。この豆腐目当てに私も西バにやってきました。楽山に来るまでは、知らなかったのですが、バスターミナルなど、目につくところに西バ豆腐の巨大看板があるので、しっかり頭にインプットされてしまいました。楽山肖游バスターミナルから片道約40分で西バ古鎮に到着!

西バ古鎮の町並は、典型的な四川南部のもの。古鎮の風景を見に来ると、意外とコンパクトだな、と感じるかもしれません 西バ古鎮の町並は、典型的な四川南部のもの。古鎮の風景を見に来ると、意外とコンパクトだな、と感じるかもしれません

西バ古鎮で発見! めずらしい豆腐スナック

古鎮は、木造家屋に小さな黒い瓦屋根の典型的な四川の民居が並んでいます。古鎮の商店街には、「西バ豆腐」の看板をあげた食堂やレストランがずらりと並んでいます。屋台で売っているのも、豆腐です。名物らしい「四方豆腐」は、四角い豆腐の中にピーナッツ入りの砂糖をかけた日干し大根をつめたものです。唐辛子で味をつけた日干し大根と甘いピーナッツ入りの砂糖の組み合わせが、とっても新鮮。四方豆腐をつまんだ後、早目のお昼ごはんに西バ豆腐を食べて、成都に戻ることにしました。それなのに私が食べたい西バ豆腐に出会えません。

辛くて甘い大根入りの豆腐は、ピーナッツの粉を使っているせいか東南アジアの味つけにも似ています 辛くて甘い大根入りの豆腐は、ピーナッツの粉を使っているせいか東南アジアの味つけにも似ています

西バ豆腐を代表する「熊掌豆腐」とは、どんな料理?

西バ豆腐の食堂に入ってみました。メニューには、麻婆豆腐など、20数種類の豆腐料理が載っていました。「どれが西バ豆腐ですか?」、と聞けば「全部」との回答。私が食べたいのは、がんもどき風の豆腐を炒め煮にしたものです。西バ豆腐の看板に出ている豆腐料理の代表と言えば、これが有名なのです。後で知ったのですが、これは「熊掌豆腐」です。豆腐を熊の掌に見立ており、インパクトがあり、明代に出たこの地の名人の得意料理にもなっています。実際は、西バで作った豆腐なら何でも西バ豆腐なのです。結局、時間が早すぎて、熊掌豆腐は作ってもらえなかったためシンプルに「豆花飯」という豆腐ぶっかけ飯を食べました。ふわっと口の中でとろけるような柔らかい豆腐は、豆の味が生きていました。楽山市の中心部からわずか40分、豆腐を食べに西バ古鎮に行ってみませんか!

豆花飯は、四川南部一帯に広がっている郷土料理。その土地、その土地の豆腐の味をダイレクトに楽しめますよ 豆花飯は、四川南部一帯に広がっている郷土料理。その土地、その土地の豆腐の味をダイレクトに楽しめますよ