どっちに乗ってみたい? 2種類ある嘉陽小火車

「四川省に残る蒸気機関車(前編)」からの続きです。この嘉陽小火車には、普通列車と観光列車があります。普通列車は、地元の人たち用です。窓ガラスがない、鉄の箱のような車両に、野菜や鶏などと一緒に人も乗ります。これに乗ってみたかった! 残念ながら菜の花の季節は、躍進駅を朝7時15分と午後5時発の2本だけのようです。朝8時から午後4時まで毎時間出るのは、全て観光列車です。窓ガラスがある普通の車両で、乗客はもちろん全員旅行者です。ガイドさんが付き、菜の花のベストスポットなどでは、乗客は車両を降りて観光もできます。観光列車なので、とりあえずサービスはいいのです。

朝7時15分発の普通列車には観光客も多い。夕方5時発のものは地元の人が中心 朝7時15分発の普通列車には観光客も多い。夕方5時発のものは地元の人が中心

午後2時発の観光列車に乗って、さあ出発!

私が乗った午後2時発の観光列車は、予定より15分ほど遅れて躍進駅を出発! 席なしで通路に立っている人もいるほど混みこみです。線路沿いにはポツンポツンと民家があり、畑の脇には菜の花も咲いています。それにしても線路の脇が道の代わりで他には道らしきものは、ありません。この線路脇を時々、バイクが通っていきます。最初の停車駅の蜜蜂岩駅が、菜の花のベストスポットです。ここで線路が分かれているので、いったん駅で停車します。蜜蜂岩駅敷地内は、鉄道博物館にもなっており、蒸気機関車も展示されています。ここで進行方向を変えて、再び出発! 広がっている黄色い海に進んで行きます。丘の上は、菜の花畑と蒸気機関車の写真を撮ろうとスタンバイしている人たちですでにいっぱいでした。

鉄道博物館。観光列車で行くと、ここでの停車時間は短いので、じっくり見たい人は、躍進駅から徒歩で行くのがおすすめ。徒歩約1時間ぐらい 鉄道博物館。観光列車で行くと、ここでの停車時間は短いので、じっくり見たい人は、躍進駅から徒歩で行くのがおすすめ。徒歩約1時間ぐらい

日本人には聞きなれない「火車表演」とは?

菜の花と蒸気機関車の写真を撮るベストスポットの丘がある場所で私たちも下車します。ここでガイドさんが話していた「火車表演」の始まりです。日本語に直すと「鉄道の演出」になります。乗客が丘に登ると、機関車は、菜の花畑の中にいったん戻ります。蒸気を高くあげ、汽笛を鳴らしながら、再び菜の花の畑の中をゆっくりと走ってきてくれるんです。これなら乗客も写真を撮るチャンスがあります。さすが、観光列車! サービス満点! 白い水蒸気の煙をあげながら黄色い海を走ってくる機関車は、やはり感動ものでした。この季節に来て本当によかった!

「火車表演」があるおかげで乗客も写真を撮れるので、大助かり! 「火車表演」があるおかげで乗客も写真を撮れるので、大助かり!

ノスタルジックな雰囲気が素敵な芭溝駅と黄井村駅

あとは4つのトンネルを超え、線路沿いに菜の花がちらほら咲いているところを走っていきます。終点の手前の芭溝駅は、今ではほとんど見られなくなった煉瓦造りの社宅や鉱員食堂が残る村になっています。終点の黄村井駅も文革時代を思わせる毛沢東の絵が描かれた建物が残っています。本当なら私が乗った午後2時発の観光列車は、午後3時すぎに黄村井駅に着くはずでした。帰りの午後3時半発の列車まで、20分以上は村の見学ができるはずだったのに! 到着したのは午後4時15分すぎ。大幅に遅れ、黄村井駅を見学する時間が消えてしまいました。これには怒り爆発ものですが、ベストシーズンの嘉陽小火車の旅はやはりおすすめです! 菜の花の海を走る蒸気機関車が見られる最高のロケーション!  鉄道好きなら平日を狙って行ってみませんか!

ノスタルジックな村は、そのまま映画やドラマの撮影に使われている ノスタルジックな村は、そのまま映画やドラマの撮影に使われている