四川省西昌で少数民族のイ族に出会える場所

2017年2月末、ほぼ2年ぶりに西昌に行って来ました。西昌古城と呼ばれる旧市街は、再開発でかなり変わっていました。西昌古城のシンボルと言える大通門に行くと、周辺は整備されていましたが、イ族の民族衣装やアクセサリーのお店は、2年前と変わらず営業していました。西昌は、中国西南部に位置する四川省の中でもかなり南の方にあります。そして涼山イ族自治州の州都でもあり、紺や黒の衣装をばっちり着こなしたイ族の女性が、普通に町を歩いています。男性は、漢民族と変わらない服装ですが、羊毛で作った黒いマントを着ています。見ていて楽しいのは、やはり女性です。

明代の洪武20(1387)年に建てられた大通門。この門の裏側に、イ族の民族衣装専門店が集まっている 明代の洪武20(1387)年に建てられた大通門。この門の裏側に、イ族の民族衣装専門店が集まっている

西昌で出会うイ族の女性は、おばあさんがほとんど!

イ族は、司馬遷が書いた「史記」にも「西南夷」の名前で登場する民族です。六大少数民族の一つでもあり、人口900万人を超えています。いくつもの支系に分かれ、貴州、雲南、四川の広い地域に分布しているため、場所によって民族衣装もかなり異なります。最も多くのイ族が住み、イ族の本拠地と言われているのは大涼山です。大涼山に近い西昌で見かけるイ族の女性は、黒のロングスカートを履いています。若い女性は、黒に黄や赤を組み合わせたスカートを履いているはずなのですが、ほとんど見かけません。出稼ぎに出ているのか、動きやすい普通の服を着ているのでわからないのか、なかなか出会えないだけに貴重な存在です。そのかわり青、紺、黒を組み合わせたシックな装いのおばあさんが目につきます。

黒のマントと黒い帽子がおしゃれ! 隣にいるのは、嫁? 働き手の年代の女性は、民族衣装を着ていない人がほとんど 黒のマントと黒い帽子がおしゃれ! 隣にいるのは、嫁? 働き手の年代の女性は、民族衣装を着ていない人がほとんど

雲南省北部と南部で出会う、イ族の民族衣装

イ族の民族衣装ですが、雲南省北部の魏山や楚雄あたりに住んでいる人たちは、動きやすいパンツルックです。パンツは、シンプルですが、上に着たチュニックが刺繍でいっぱいのド派手なものなので、見ごたえがあります。また、世界遺産に登録されたハニ族の棚田で有名な元陽のイ族もパンツルックです。西昌のイ族とは異なり、元陽のイ族は、若きも老いも、とにかく鮮やかな色の民族衣装が好みのようです。おばあさんも刺繍やレースの飾りがついた、黄緑やオレンジの衣装を着こなしています。ここでは年をとったからと言って、若者とは異なる色を着るという習慣はありません。

雲南省紅河ハニ族イ族自治州の元陽のイ族のおばあちゃんは、カラフルな色を着こなしている 雲南省紅河ハニ族イ族自治州の元陽のイ族のおばあちゃんは、カラフルな色を着こなしている

イ族の民族衣装がそろう大通門に行ってみよう!

こんな風に住む場所による違いが大きいイ族の民族衣装ですが、西昌のおばあさんのものが一番、落ち着いていて、かっこいいかもしれません。大涼山周辺で農業を営み、質素な生活を送ってきたせいか、引き締まった体つきのおばあさんばかりです。しかも美人! だから黒の衣装が、おしゃれで粋な感じです。タバコを吸う人も多く、きせるを使う姿を見ると、パシャリと写真を撮りたくなりますよ! おばあさんたちが着ている衣装や帽子などは、大通門に集まっている民族衣装店で買うことができます。路上に出したミシンでバッグを作って売っている露店も多く、見ているだけで楽しいところです。民族衣装好きなら、四川省の西昌に行ってみませんか!

大通門のそばにある民族グッズのお店。大きな黒い帽子をかぶったまま作業をしているイ族の女性も見かける 大通門のそばにある民族グッズのお店。大きな黒い帽子をかぶったまま作業をしているイ族の女性も見かける