河南省でぜひ、食べてみたい名物料理とは?

先日、中国のニュースサイト「今日頭条(今日のトップニュース)」で「河南省に行ったら、ぜひ、食べてほしい名物料理」と言う記事を見つけました。河南省は、中原と言われる中華文明の発祥の地です。世界遺産の洛陽の龍門石窟など、悠久の歴史は、西安と並んでトップクラス。ただし、河南省の料理はと言うと、う〜ん、素朴です。悪く言えば華やかさに欠けると言おうか地味。そんな料理なので、興味深々で記事を読むと、一位に選ばれていた料理も拍子抜けするほど、素朴なものでした。それは「ホイ(火へんに会)麺」です。河南省一帯で食べられている幅広の手打ち麺で、美味しいですが、「えっ、これが1位でいいの?」と言いたくなるぐらい普通の麺です。

羊肉ホイ麺。白濁したスープは、濃厚だけどしつこくはない 羊肉ホイ麺。白濁したスープは、濃厚だけどしつこくはない

唐代発祥説がある水席料理とは?

ちなみに2位には「長寿魚」、3位には「水席料理」が選ばれていました。長寿魚は、河南省を流れる黄河でとれたコイの甘酢あんかけ。水席料理とは、料理と言うよりコースです。唐代の女帝、則天武后の宴席料理だと言われ、最初から最後までスープが出てくると言う珍しいコース料理です。大根を洛陽のシンボルの花、牡丹に似せた「牡丹燕菜」、豚肉入りの酸っぱいスープ「連湯肉片」などが水席料理を代表する料理です。どちらも味付けは、四川料理のようなしびれるような辛味もなく、西安のように胡椒がピリッときいた味を好むわけでもなく、ほのかに酸味がするお醤油味。

どれも具だくさんなスープ料理の水席料理。右上が牡丹燕菜、右下が連湯肉片 どれも具だくさんなスープ料理の水席料理。右上が牡丹燕菜、右下が連湯肉片

河南省以外でも食べられるホイ麺

ホイ麺は、幅広のきしめん風の手打ち麺です。外国人の私からすれば、「中国の西北部ならどこに行っても食べられる」です。呼び方は違いますが、四川省の「達達麺(ダーダーミェン)」も見た目は同じ。もしかしたら北京に近い河北省や山東省あたりでも食べられるかもしれません。だから「河南省に行ったら、ぜひ、ホイ麺を食べてもらいたい」と言われたら、ちょっと嫌です。見た目も味も「ここでしか食べられない」料理を食べたい。例えば「胡辣湯(フーラータン)」とか。胡辣湯と言えば、陝西省西安の牛肉団子入りのものが有名ですが、ユバや肉が入った河南省のものも変わっています。

四川省成都名物の達達麺。手打ちの幅広麺は、中国のかなり広い地域で食べられている 四川省成都名物の達達麺。手打ちの幅広麺は、中国のかなり広い地域で食べられている

他の地方のホイ麺とは、一味違う河南のホイ麺

河南人に言わせると、ホイ麺と言えば、羊肉や羊の骨でスープをとった「羊肉ホイ麺」だそうです。牛骨でも豚骨でもなく、羊の臓物や羊の骨からとったスープでないといけない。「羊肉湯(ヤンロウタン)」と言われる羊のスープは、山西省や青海省など、冬の寒さが一際厳しいところで食べられています。こってりしているので、体が温まるので寒い冬の朝ごはんとしてもぴったり。そんな滋養たっぷりのスープと一体になった羊肉ホイ麺が、省都の鄭州だけでなく、河南省全土で食べられています。ホイ麺は、西北部ならどこにでもあるからこそ、河南省で実際に食べて、本場との違いに気づいてもらいたいってことかもしれません。河南省に行ったら、とにかく羊肉ホイ麺を食べてみましょう!

古都開封の「灌湯包子(ガンタンパオズ)」もおいしい。上海の小龍包子に似ているけれど、肉の味付けに甘味がない。味付けに砂糖を使う小龍包子より個人的には、こちらが好き 古都開封の「灌湯包子(ガンタンパオズ)」もおいしい。上海の小龍包子に似ているけれど、肉の味付けに甘味がない。味付けに砂糖を使う小龍包子より個人的には、こちらが好き