河南省洛陽は、スープの種類が突出して多い町

「明日の朝は、何を食べようかなあ」。河南省、特に洛陽の朝は、前日の夜から何を食べようか、迷ってしまいます。河南省は、中華文明発祥の地と言われる中原です。首都空港かと勘違いするぐらい大きな空港がある鄭州が省都ですが、旅行者が多いのは、洛陽、登封、開封、安陽あたり。世界遺産の龍門石窟で知られる洛陽は、後漢、三国の魏を含め9つの王朝が都を置いたことから「九朝の都」と呼ばれています。かつて都があったところは、美味しい名物料理が多いのですが、洛陽もまさにそう。洛陽は「湯(タン)」と呼ばれるスープの種類が突出して多い古都です。その中で朝ごはんに食べるスープがいくつかあります。

老集の旧市街には、名物のスープが集まっている 老集の旧市街には、名物のスープが集まっている

洛陽で食べたい、3種の朝ごはん向けのスープ

洛陽の朝ごはんスープは、豆腐湯、羊肉湯、驢肉湯です。どれも「老集(ラオジー)」と呼ばれる旧市街で食べられますが、今、一番、人気があるのは豆腐湯です。薄切りの豆腐、湯葉、春雨入りの豆腐湯は、ラー油のピリ辛がきいたスープです。その時に「餅(ビン)」と呼ばれる素焼きのパンも一緒に食べます。河南省は、この餅も美味しいところで、朝の楽しみの一つです。羊の内臓や骨でとった羊肉湯は、ややこってりした、秋冬向けの体があったまりそうなスープ。ロバ肉で作る驢肉湯が、あっさり食べやすく、まさに朝ごはん向きです。観光客に売り出し中の豆腐湯は、1日中食べられますが、羊肉湯と驢肉湯は、昼頃にはなくなってしまいます。朝は、羊かロバにするのがおすすめ!

あっさり淡白はロバ肉スープ。 あっさり淡白はロバ肉スープ。

西安の胡辣湯と開封の胡辣湯

洛陽から東に約2時間20分、北宋の都があった開封は、現在はこじんまりした町になっています。城壁に囲まれた旧市街に鉄塔や相国寺などの見どころが集まり、屋台や食堂も多い場所です。開封名物の朝ごはんと言えば、胡辣湯です。河南省の隣、陝西省の古都西安で胡辣湯を食べた人が、開封の胡辣湯を食べたら、「全然、違う!」とびっくりすること間違いなし。西安の回族が作る胡辣湯を食べたい人が、開封の胡辣湯を食べたら、怒りだすかもしれません。キャベツ、カリフラワー、じゃがいも、人参など野菜たっぷりの西安の胡辣湯と比べると、開封のものは、湯葉と豚肉のみ。お醤油味のとろっとしたスープですが、西安の野菜たっぷりの食べるスープを求めている人には、もの足りません。

西安の胡辣湯に比べると開封の胡辣湯は、地味 西安の胡辣湯に比べると開封の胡辣湯は、地味

春雨好きにおすすめ! 安陽の「扁粉菜」

洛陽から高速鉄道で約1時間30分の安陽は、河南省最北部に位置しています。2000年代に入り、三国志の英雄のひとり曹操の墓が発見された場所です。山西省と河北省の境界に近い安陽にも名物の朝ごはんがあります。それが「扁粉菜」です。料理名にスープを意味する「湯」はありませんが、扁粉菜もスープのようなもの。白菜、豆腐、極太春雨が入った、ごった煮スープです。ピリ辛味で春雨好きの人なら、はまる味です。本当に河南省の朝は、名物スープで始まるところが多い。陝西省、山西省、甘粛省など、どこも乾燥していますが、河南省ほど朝のスープが充実しているところはありません。ホテルの朝ごはんビュッフェも捨てがたいですが、河南省の朝は、名物スープを食べてみませんか!

ピリ辛で文句なしに美味しい扁粉菜。安陽駅前周辺に地元の人気店が集まっている ピリ辛で文句なしに美味しい扁粉菜。安陽駅前周辺に地元の人気店が集まっている