中国の石窟の中で一番美しい仏様に出会える石窟

敦煌の莫高窟、大同の雲崗石窟と並んで洛陽の龍門石窟は中国の三大石窟と言われています。その他にも蘭州の炳霊寺石窟、天水の麦積山石窟などもありますが、一番高貴で整った顔の仏様がおられるのは、河南省洛陽の龍門石窟です。洛陽は東周、後漢、三国の魏、西晋、北魏などが都をおいたので、「九朝の古都」とも呼ばれています。今ではのんびりした地方都市ですが、古代中国では洛陽は華やかな文化が花開いたところでした。龍門石窟は、洛陽の南約13キロの伊水の両岸にあります。北魏の孝文帝が都を、山西省大同から洛陽に移した494年頃から建設が始まったと言われています。

中国の世界遺産(5) 河南省洛陽の龍門石窟の仏様は中国で一番美しい?! 中国の世界遺産(5) 河南省洛陽の龍門石窟の仏様は中国で一番美しい?!

一番美しい仏さまのモデルはいったい誰?

その後、約400年間も龍門石窟の造営は続きます。伊水を挟んで、東西約1キロにわたる巨大な石窟には2センチから17メートルまでの約10万体の仏像が刻まれています。絶頂期に完成したのが奉先寺洞の盧舎那仏です。龍門石窟のパンフレットに使われるのは、必ずこの盧舎那仏です。奉先寺は唐の高宗の発願で造営され、672年に完成しました。盧舎那仏は高宗の皇后の武氏、後の則天武后がモデルだと言われていました。そうではないとしても盧舎那仏の弓形の美しい眉、しっかり通った鼻筋、穏やかな目、ひきしまった口元は、高貴で端正そのものです。

絶対、見落としたくない龍門石窟観光のポイント

盧舎那仏の高さは約17メートル、龍門石窟中最大です。左右に立つ金剛力士像や菩薩には躍動感があり、今にも石の中から飛び出してきそうな感じすらします。15000体もの仏像が彫られた万仏洞、天井に大きな蓮の花が彫られた蓮花洞などもしっかり見学します。数千に及ぶと言われる洞がある龍門石窟だけに、見学するところは多いのですが、迫力で奉先寺に勝るところはありません。当時の仏教美術の最高峰と言われていることにも納得です。

龍門石窟に行ったら、ついでに行きたいあの場所

それにしても中国の石窟は、どこも直射日光が強い上に広いです。龍門石窟を端から端まで見ただけで、かなりの体力を消耗しますが、もうひとがんばりです。龍門石窟の東側にある香山の琵琶峰には「白園」があります。白園は唐代の詩人、白居易のお墓です。気合をいれて上まで登りましょう。さらに余力があれば、龍門石窟から81路のバスで「関林廟」で降ります。ここは三国志の蜀の武将、関羽のお墓です。中国で一番整ったお顔の仏様に出会える龍門石窟は、周辺の名所旧跡も充実しています。マイペースで1日かけてまわるのがおすすめです。