洛陽に近い鞏義市の穴場観光地、石窟寺

「もし、近くに世界遺産の『龍門石窟』がなかったら、ここは、もっと注目されていたんじゃない?」。こんな風に思ってしまうほど、鞏義市の石窟寺は、大当たりでした。鞏義市は、その龍門石窟で知られる洛陽から東に約76キロ、河南省の省都鄭州から洛陽への産業ベルトの中心に位置しています。中国の検索サイトで石窟を検索中に偶然、鞏義市の石窟寺を見つけました。写真が意外と良かったので、行ってみると、実物は写真以上でした。中国には、外国人はもちろん、地元っ子以外の中国人には知られていないB級観光地が数多くあります。石窟寺は、まさにそんなB級観光地です。

石窟寺は、市内バスを降りると真ん前。洛陽から公共の交通機関を使って、簡単に行くことができる 石窟寺は、市内バスを降りると真ん前。洛陽から公共の交通機関を使って、簡単に行くことができる

古さなら龍門石窟に負けていない石窟寺

石窟寺は、鞏義市の中心部から東に約10キロ離れた山のそばにあります。石窟寺で見られるのは、龍門石窟と同じ、岩壁に直接彫られた磨崖仏です。その規模は、龍門石窟とは比べようもないぐらい小さいですが、建設が始まった時代は、ほとんど同じです。石窟寺は、北魏の宣武帝の景明年間(500−503)に建設が始まり、隋、唐を経て、北宋の時代まで続きました。龍門石窟の建設が始まったのは、孝文帝が洛陽に遷都した493年なので、石窟寺とはわずか10年の差です。石窟寺では、3尊の磨崖大仏と255尊にも及ぶ磨崖像、7743尊もの仏像が見られます。石窟寺そのものはこじんまりしていますが、内容は本当に充実しています。

石窟寺の磨崖大仏のひとつ。龍門石窟の盧舎那仏と比べると、だいぶ小さい 石窟寺の磨崖大仏のひとつ。龍門石窟の盧舎那仏と比べると、だいぶ小さい

石窟寺の仏像をじっくり楽しもう!

龍門石窟にある奉先寺盧舎那仏は、則天武后をモデルにしたと言われる端正な顔立ちで、丸顔です。しかしこここ石窟寺の磨崖大仏は、それと比べると面長。それに彫りが細かい奉先寺盧舎那仏の方は誰が見ても美形ですが、ここ石窟寺の磨崖大仏は、彫りが粗い分、素朴な感じがします。そのためどれも美形とは言い難いのですが、穏やかでいい表情をしているのが特徴です。この石窟寺の中でも一番美しいと言われているのは、第一窟の「帝后礼佛図」です。北魏の皇室が盛大に執り行う宗教活動を示した図だと言われています。皇帝に仕える者たちが、にこやかな表情をしており、見ているだけで気分が良くなると言ってもいいぐらいです。

「帝后礼佛図」。柵や覆いもないので顔をくっつけて見られる 「帝后礼佛図」。柵や覆いもないので顔をくっつけて見られる

洛陽から石窟寺への行き方

洛陽から鞏義市の石窟寺への行き方ですが、たった30分で行ける鉄道をおすすめしたいところですが、残念なことに時間が悪い。高速鉄道に乗ると、高速鉄道専用駅に到着するので、市内中心部から離れてしまいます。なので約2時間かかりますが、洛陽駅前の洛陽汽車站(洛陽バスターミナル)から鞏義汽車総站(鞏義総合バスターミナル)に行く方法が一番便利です。鞏義汽車総站から6路バスで昭陵南門(公園南門)に行き、ここで「旅游専線」と書かれたバスに乗り換えます。約30分で石窟寺の真ん前に到着です。石窟寺の入場料は、30元(約510円)。世界遺産があるせいか、全体的に高い洛陽の名所旧跡と比べると、破格の安さ! たった30元でいいものを見せてもらいましたって気分になれますよ。B級観光地は、当たり外れも多いのですが、鞏羲市の石窟寺は正真正銘の大当たりです。

洛陽の龍門石窟にある奉先寺盧舎那仏。唐代の美人はぽっちゃり系。唐の則天武后をモデルとしていると言われているせいか、丸顔美人 洛陽の龍門石窟にある奉先寺盧舎那仏。唐代の美人はぽっちゃり系。唐の則天武后をモデルとしていると言われているせいか、丸顔美人