青島にある「世界建築博物館」と呼ばれる場所

「1930年代、それも後期の建築って、ものすごくモダン! 現代建築と比べてみても全く古くないじゃない?」。山東省青島の「八大関景区(バーダーグァンジンチー)」で欧米人や日本人が建てた別荘を見ていると、古いどころか新しい気がします。青島ビールで知られる青島は、日清戦争の後、ドイツの租借地となったところです。ドイツが清朝政府の許可を得て、中山路周辺を中心にドイツ風の街並みを作りました。八大関景区は、1930年代に青島に住んでいた外交官僚や資本家が建てた別荘が集まっています。欧米人や日本人が贅を凝らして建てた別荘が今も残っているので、中国では「世界建築博物館」と称されています。

花石楼は、クラシックな雰囲気。他の八大関景区の建築物は、シンプルでモダンなところが多い 花石楼は、クラシックな雰囲気。他の八大関景区の建築物は、シンプルでモダンなところが多い

八大関景区を代表する「花石楼」に行こう!

外国人の別荘地なのに、八大関に何やらいかめしい名前がついているのは、八大関景区内の主な道路に、山海関、居庸関、嘉峪関など、8つの中国の関所の名前がついているからです。屋敷の真ん前が海水浴場と言う一等地にあるのは、「花石楼」です。八大関景区を代表する花石楼は、ロシアの亡命貴族がロシア人設計師に建てさせたものです。花崗岩を使った優美な建物なので、「花石楼」と呼ばれるようになりました。後に国民党総統の蒋介石の別荘として使われただけあって、建物の美しさは保証付。今は、中国人の結婚写真の人気撮影スポットになっています。

花石楼の中は、ステンドグラスが使われた窓が多く、かわいい雰囲気 花石楼の中は、ステンドグラスが使われた窓が多く、かわいい雰囲気

シンプルで落ち着いた欧風建築が並ぶ八大関景区

八大関景区でチェックしておきたいのは、「公主楼」です。これは訳すと「プリンセス楼」。青みがかった緑のとんがり屋根のお屋敷は、かつてのデンマーク領事館だったところです。メルヘンチックな建物でもあり、デンマークが生んだ童話作家アンデルセンにちなんで、公主楼なんて名前をつけたのかと思ったら違うんです。デンマークのプリンセスが本当に避暑にやってきたそうです。公主楼も花石楼も八大関景区を代表する建物ですが、それ以外の多くの建物は、現在の建築雑誌に載っていそうなシンプルなものがほとんどです。上海や天津でよく見られる世界の金融機関の豪壮で重厚な建物は、ここでは見られません。

写真は、公主楼以外の建物。別荘地なので、庭を取り囲むように生い茂った木が邪魔でいい写真が撮れないのが八大関景区の難点 写真は、公主楼以外の建物。別荘地なので、庭を取り囲むように生い茂った木が邪魔でいい写真が撮れないのが八大関景区の難点

八大関景区でできる今時風の楽しみ方

日本人なら八大関景色区でぜひ、見ておきたいのは、1940年に日本人が建てた「元帥楼」です。新中国になってから彭徳懐、葉剣英など6人の元帥が泊まったことがあるので、元帥楼と呼ばれています。八大関景色区の地図や標識には、元帥楼はちゃんと載っています。それが目の前まで行くと、非公開なんて思わず文句タラタラです。八大関賓館と呼ばれる江沢民や外国の要人も泊まる超高級ホテルの一角にあるため、見学できないのです。そのかわりと言っては、なんですが、このあたりは、結婚写真の超人気スポットなので、ウエディングドレスを着た花嫁とタキシードで決めた花婿、カメラマンが歩き回っています。これを見るのも楽しい。青島に行ったら、世界建築博物館と言われる八大関景区に行ってみませんか!

八大関景区は、結婚写真を撮る人たちばかり。花婿が花嫁を高く抱き上げたり、いろんなポーズを取っているので見ているだけでおもしろい 八大関景区は、結婚写真を撮る人たちばかり。花婿が花嫁を高く抱き上げたり、いろんなポーズを取っているので見ているだけでおもしろい