日本人がイメージする「中国らしい朝ごはん」とは?

「中国に行ったら、中国らしい朝ごはんを食べてみたいんです。どこに行ったら、食べられますか?」。こんなことを初めて中国に行く予定の人から、ちょくちょく聞かれます。中国は、東西南北にとにかく大きな国です。南北で主食の種類も異なるので、朝ごはんも場所によってそれぞれ特徴があります。でも、日本人がイメージする「中国らしい朝ごはん」とは、中国のどこに行くのであれ、豆乳と揚げパンのようです。中国語で豆乳のことを「豆漿(トウジャン)」、揚げパンのことを「油条(ヨウティアオ)」と言います。

上海江陰路の朝ごはん食堂。油条、飯団(もち米の中に油条をいれたおにぎり)が人気 上海江陰路の朝ごはん食堂。油条、飯団(もち米の中に油条をいれたおにぎり)が人気

南北でこんなに違う中国の朝ごはん

米を主食とする中国南部、広東省の広州では、朝ごはんと言えば、お粥や米粉で作った「拉腸(ラーチャン)」と言う蒸し春巻です。小麦粉を主食とする北京では、「焼餅(シャオビン)」と言うゴマパンや「饅頭(マントウ)」と呼ばれる蒸しパンをよく食べます。豆漿と油条は、どちらかといえば、小麦粉を主食とする北方の朝ごはんですが、中国全土で食べられている一番ポピュラーな中国の朝ごはんと言えます。揚げたて熱々の油条は、特に味はなくても、本当においしい。揚げたてを見つけると、食べずにはいられないほどです。このおいしさは、中国に行ったことがない日本人にも、テレビの旅やドキュメンタリー番組を通して伝わっているようです。

「中国らしい朝ごはん」で要求される雰囲気とは?

「中国で中国らしい朝ごはんを食べたい」と言う希望を持っている人は「路地裏の屋台店のようなところで食べたい」と言います。ファーストフード店のような店で朝ごはんを食べるのは、中国のイメージとあわないようです。でも「今はファーストフード店みたいなところで朝ごはんを食べるのが、中国の主流なの!」と言いたい。路地裏の屋台店や食堂は、清潔に見えませんが、地元の人に愛されている感じがします。今は、こんな朝ごはんの食堂や屋台を探すのが、一番難しい。古い家が並ぶ通りがあった頃は、個人経営の小さな店の前で油条を揚げているところもたくさんありましたが、再開発でなくなってしまいました。

中国らしい朝ごはんを食べられる場所

ドラム缶を利用した熱源で、油条をあげ、大鍋で温めている豆漿を、縁が欠けた丼で飲む。こんな90年代的な朝ごはんの風景は、映像では、よく目にしますが、実際には、なかなか見つけられません。それでも、上海の中心部にいまだに、こんな朝ごはんの風景が残っているところがあります。人民公園の西側を東西に走る江陰路が成都路にぶつかるあたりです。このあたりは、古い小さな家が残っており、その中に昔ながらの朝ごはん食堂があります。こんなところで朝ごはんを食べてみたいって気持ちは、日本人だけでなく、それ以上に中国人のほうが持っているかもしれません。