上海の浦江飯店は、かつてバックパッカー宿でした!

「クラシックホテル」と聞けば、かつて満州と呼ばれた中国東北地方にあった大和ホテルを思い浮かべる人がいるかもしれません。確かに大和ホテルもクラシックホテルですが、クラシックホテルが集まっているのは1930~40年代に「東洋のパリ」と呼ばれた上海です。1990年代のバックパッカーブームの頃、上海を訪れた日本人が泊まるのは、外灘に近い「浦江飯店(プージャンファンティエン)」でした。当時、ドミトリーがあるホテルは少なく、巨大ドミトリーがある浦江飯店に世界中の旅行者が集まっていました。安宿で知られた浦江飯店もクラシックホテルです。

懐かしの浦江飯店。90年代、ドミトリーでもバルコニー付きのいいお部屋にありました。 懐かしの浦江飯店。90年代、ドミトリーでもバルコニー付きのいいお部屋にありました。

浦江飯店に泊まったことがある有名人とは?

清朝末期の1986年に開業した浦江飯店は、アスターハウスホテルと呼ばれた上海で最も古いホテルです。あのチャップリンやアインシュタインが泊まったのも浦江飯店です。90年代は、外国人旅行者が集まる安ホテルでしたが、2000年になると、その価値に気が付き、あっという間にドミトリーがなくなり、三つ星ホテルに変身していきました。ビクトリア朝のバロック様式だと言われる重厚な外観ですが、温かみのある木造の部分をいかしたフロントや廊下は落ち着いた雰囲気です。

廊下にパイプベッドがおかれ、外国人が寝ていた時代もあった。 廊下にパイプベッドがおかれ、外国人が寝ていた時代もあった。

南京路沿いにあるクラシックホテル、東亜飯店!

現在、ホテル予約サイトから浦江飯店を予約すると、スタンダードツインが約11000円です。上海の顔と言われる外灘(バンド)に近いクラシックホテルでこの値段は、かなりお得です。もっとお手軽な値段でクラシックホテルに泊まりたいなら、東亜飯店か七重天飯店がおすすめです。どちらも上海一の繁華街、南京路沿いにあるのに、1泊6000〜7000円台で泊まれます。1917年に開業した東亜飯店は、外観を見れば重厚な欧風建築に一目でクラシックホテルとわかります。ただ外観はいいのですが、室内は改装のやりすぎで風情は、いまひとつです。

現在の東亜賓館は、ビジネスホテルチェーンの錦江之星の南京路歩行街店になっている 現在の東亜賓館は、ビジネスホテルチェーンの錦江之星の南京路歩行街店になっている

上海のクラシックホテルは、探せば、もっとあります!

同じく南京路に面した七重天賓館は、1932年に開業です。細長い塔のような建物で、すぐ近所にある重厚な欧風建築の東亜飯店とは建築様式が異なります。七重天飯店の部屋は、ビジネスホテルの傘下に入った東亜飯店と違い、ほどよく古びていて、古さがいい味になっています。運よく上層階の部屋に泊まれたら、南京路を上から見られますよ。上海のクラシックホテルと言えば、和平賓館や錦江飯店が有名ですが、お値段もかなりするので、なかなか泊まれません。でも、上海って30軒以上もクラシックホテルがあるんですよ! だから中級から高級までクラシックホテルはよりどりみどり。浦江飯店や七重天飯店のような中級クラスのクラシックホテルに気軽に泊まってみるのもおすすめです。

私が泊まった七重天飯店の部屋。最上階に近い部屋で、細長い廊下の先にたったひとつだけ客室があるというフロアだった 私が泊まった七重天飯店の部屋。最上階に近い部屋で、細長い廊下の先にたったひとつだけ客室があるというフロアだった