潮州の町を歩いていると、妙に目についた料理とは?

「潮州って、むちむちした蒸し物が多い町だなあ」。広東省東部にある潮州の旧市街を歩いていると、ここでごはんを食べたら、ハズレはないというオーラが出ている食堂が並んでいる通りに出てきました。目につくのは、どういうわけか蒸し物ばかり。潮州と言えば、広東料理と並んでおいしいことで知られる潮州料理の本場です。潮州で最初のごはんは、名物の牛肉だんごスープや、牛肉だんご入りの汁米粉(ビーフン)を食べようと思っていたのに。でも、むっちりした生地から中の具がすけて見える蒸し物は、とってもおいしそう! お昼ごはんは、これでもいいかな。

潮州中心部の牌坊街。明清代の繁華街だが、当時を思わせる建物は残っていない 潮州中心部の牌坊街。明清代の繁華街だが、当時を思わせる建物は残っていない

おもわず、グオの見た目の美しさに感動!

この生地から中がすけて見える蒸し物は、「グオ(米へんに果)」と言う米粉で作ったものです。桃色をしたものは、紅桃グオです。形や具によって、それぞれ呼び方は異なるようですが、総称がグオです。吉祥図案を彫った木型でぬいたグオは、とにかく見た目が美しく、潮州料理を代表する「小吃(軽食)」のひとつです。潮州料理は、広東省東部の潮州と潮州に近い汕頭あたりで食べられている料理です。潮州も汕頭も貿易港として栄え、海岸線に近いので、潮州料理は、乾物をよく使います。乾物でとったダシで煮る料理が多く、塩や魚醤で味を調えた料理は、あっさり、薄味です。

透けて見えるグオの生地の中は、芋、とうもろこし、豚肉などが入っている 透けて見えるグオの生地の中は、芋、とうもろこし、豚肉などが入っている

蒸しただけでもおいしいグオにひと手間加えて食べる方法

蒸して作ったグオは、飲茶点心の蒸しもののようにあっさりしているのでそのまま食べても十分おいしいのですが、そうじゃない食べ方もあります。蒸してから油で揚げたり、たっぷりの油で焼いたものも人気です。汕頭でよく食べられている油で焼いたグオは、「炒(チャオ)グオ」と呼ばれ、卵をかけて、こってりボリュームを出したものです。この油で焼いたグオは、日本人が好きな飲茶点心のひとつである大根餅にそっくりです。実は、大根餅もグオの一種でした。グオのもちもちした食感は、まさに日本でも受け入れられそう。

チャオグオは、ちょっと甘いお醤油味。塩をつけて食べるとおいしい チャオグオは、ちょっと甘いお醤油味。塩をつけて食べるとおいしい

グオを食べるなら、潮州と汕頭のここに行こう!

さて、このグオを食べるなら、潮州なら中心部の湘橋区の旧市街に行きましょう。上西平路と西馬路の交差点付近に潮州の老舗食堂が集まっています。ここで食べれば、ハズレなしです。また、明清代の潮州の中心だった牌坊街にも潮州名物を出す食堂が集まっています。汕頭で食べるなら旧市街の小公園をめざしましょう。ここは、中華民国時代の繁華街で、西洋とアジアを融合した騎楼建築が残っている地区です。小公園付近には、広州でもなかなか見られないような繊細でゴージャスな騎楼建築が残っており、街歩きも地元グルメも楽しめるところです。もちもちした食感が好きなら、潮州と汕頭の「食」は合いますよ!

小公園のシンボル的建物。廃墟のようになっているが、周辺の食堂や商店は開いている 小公園のシンボル的建物。廃墟のようになっているが、周辺の食堂や商店は開いている