日本が残した歴史遺産巡りだけじゃない中国東北旅行

かつて満州と呼ばれた中国の東北地方は、今では重工業が盛んな地域です。日中の近代史が好きな人なら、満州国関連の建築や旧大和ホテル巡りなど、日本が残した歴史遺産巡りを思いっきり楽しめるところです。そうではない人にとっては中国の東北地方って、旅行とは全然、結びつきません。好き嫌いがはっきり分かれる東北地方ですが、秋にだけ見られる絶景を見に行ってみませんか? ついでに大ヒット映画にも登場した、迫力の大仏も見に行くのはどうでしょう?

秋の欲張り中国東北旅行!赤い湿原と大仏様巡り(前編) 秋の欲張り中国東北旅行!赤い湿原と大仏様巡り(前編)

突如、現れる真っ赤な湿地帯にびっくりしました!

秋だけに見られる絶景は遼寧省盤錦市の「紅海灘(レッドビーチ)」です。盤錦市は遼東半島の付け根の西側にあり、前には遼東湾が広がっているところです。紅海灘は盤錦市の南西30キロにある遼河の河口にあります。この三角州の湿地帯が秋になると、鮮やかな赤に変わるのです。この時は河口まで見渡す限り赤い湿地帯が広がるので、紅海灘と呼ばれています。

秋になると湿地帯が赤に変わる訳とは?

真っ赤な湿地帯を作っているのは、「マツナ」という植物です。マツナは塩分を含んだ土地に生育する1年性の植物です。4月から5月にかけて生え始め、もともと薄い赤色をしているのですが、9月になると、鮮やかな赤に変わるのです。このマツナで赤くなった紅海灘の中へ「九曲廊橋」と呼ばれる橋を通って、入っていくこともできます。この橋の長さは全長680メートルです。夕焼けの時間になると、天も地も赤一色に染まり、自分まで赤になった気分がします。

盤錦市といえば、日本でもおなじみのあの鳥で有名

また、盤錦市にはもうひとつ有名なものがあります。色あいから日本をイメージさせる鳥がヒントです。盤錦市は頭のてっぺんが赤い丹頂鶴の最南端の生息地なのです。時には、紅海灘に白い丹頂鶴が舞い降りたり、紅海灘の上を数羽が群れになって飛ぶ姿を見ることができます。赤と白の対比に感動の瞬間です。紅海灘は東北地方の人々に短い秋の訪れを知らせてくれる秋の風物詩です。紅海灘の鮮やかな赤が無くなる頃、東北地方には長く厳しい冬がやってきます。(後編に続く)