大理古城で漂ってくるチーズのにおいの正体

歩いていると、急にぷーんとチーズの焼けるおいしそうなにおい。ここは、中国の西南部に位置する雲南省の大理です。中国とチーズのにおいって、全然結びつきませんが、大理ならあり得ます。大理は雲南省の中でも北部にあり、少数民族の白族が多く住んでいる古い町。政府機関がある下関地区ではなく、城壁に囲まれた大理古城は、90年代から外国人旅行者が多かったところです。今、大理ブームが再燃しています。大勢の観光客が行き交う大理古城内で感じたチーズの焼けるにおいは、「乳扇(ルーシャン)」です。香ばしい焼き色がついたおせんべのような乳扇の原料は牛乳。元代にフビライが大理国に南征してきた時に、モンゴル兵が故郷を思って食べたものだそうです。それが大理国の白族に伝わり、今では名物になっています。

乳扇は、チーズ味のスナックのような感じ 乳扇は、チーズ味のスナックのような感じ

大理ブームが再燃! 90年代のブームとは異なる今の大理ブーム

さて、最近の大理ブームですが、単なる旅行ブームとは、ちょっと違います。中国の発展とともに忙しくなった都会の生活に疲れた若い世代の中国人の移住ブームの一面を持っています。沿岸部の大都市出身の若者が大理にやってきて、おしゃれなカフェやレストラン、民宿を開くので、大理古城内のお店も様変わりしました。内陸部なのに都会的なセンスを持ったお店も楽しめる場所に変わり、さらに旅行者を呼び込むようになりました。インスタ映えしそうなアイスやヨーグルトを売るお店もあります。でも、思わず買ってしまうのは、やはり昔からある大理名物です。

巍山名物だが、大理古城内でも人気の「パーロウアルスー」。辛味がないので、辛いのが苦手な人も食べられる 巍山名物だが、大理古城内でも人気の「パーロウアルスー」。辛味がないので、辛いのが苦手な人も食べられる

焼き餅風だけど、焼き餅ではない名物料理

大理古城内では、乳扇と同じぐらい目につくのは、炭火で焼いた白いお餅のようなものです。これは、「アル(さんずいへんに耳)塊(クァイ)」と言う、やや硬めのお餅です。日本のお餅と違って、とにかく薄く大きく伸ばして、最後にくるんと巻きます。妬きながら生地にピリ辛のみそを塗るのが基本。その後で油条と呼ばれる揚げパンやハム、ソーセージなどを挟んで食べます。お餅に近い食べ物ですが、粘り気がないので中に挟んだ油条やハムともよく合います。ピリ辛みそとお餅の組み合わせにはまりますよ。また、木箱の入ったフォッカチャ風のお焼きの「喜洲餅(シーチョウビン)」も見つけたら、食べてほしい。大理古城に近い喜洲村の名物で、黒糖あん、塩味の2種類あります。どちらも気泡が入ったふかふか生地が美味。

喜州餅の焼きたてを食べだすと、あまりの美味しさに途中で止められない 喜州餅の焼きたてを食べだすと、あまりの美味しさに途中で止められない

とろとろ豚肉が美味しい名物料理とは?

もうひとつ90年代から今も変わらず大理で食べられる名物料理があります。「パーロウアルスー」です。パーロウアルスーは、実は大理からバスで約1時間以上離れた巍山の名物。トロトロに煮込んだ豚肉入りの汁ビーフンです。アルスーは、雲南省名物のビーフンの「米線(ミーシェン)」の一種ですが、細くてコシのない米線と違い、米線よりも太く、コシがあります。アルスーを米線に変えてもらって食べることもできますが、やはりアルスーがおすすめ! コクがあるのに、しつこくないスープだから軟らかくこってりした豚肉が重く感じません。丁度いい感じ。乳扇、アル塊、パーロウアルスー、喜州餅は、大理古城内を歩けば、すぐ見つかります。この4つを食べないと、大理に行ったことにはならないと言われている名物なので、ぜひ、食べてみてくださいね!

「パーロウアルスー」とはこんな字 「パーロウアルスー」とはこんな字