夜行列車の旅のここが好き!

朝、目覚めると、昨日の夜とは違う町についていると言うワクワク感。朝日が降り注ぐ駅前の通りに踏み出した時の「さあ、始まる」と言う感じがたまらなく好きです。「臥鋪(ウオプー)」と呼ばれる寝台車に乗れたなら、体も楽。翌日も元気いっぱいで観光に打ち込めます。夜行列車の旅は、時間を有効に使えて、ホテル代も浮き、体にも負担がない。とにかくいいことづくめです。でも、最近、うまく使える夜行列車が減ってきています。原因は、高速鉄道の路線の拡大です。高速鉄道が通ることによって、従来走っていた在来線の本数が急速に減っているのです。

速度の遅い緑皮列車は、地元っ子のお客が多い。雲南省では、少数民族のお客が多い緑皮列車もある。写真は、昆明〜攀枝花間で出会った苗族の家族連れ 速度の遅い緑皮列車は、地元っ子のお客が多い。雲南省では、少数民族のお客が多い緑皮列車もある。写真は、昆明〜攀枝花間で出会った苗族の家族連れ

昆明〜大理間に高速鉄道時代が到来!

2018年6月、中国のニュースサイト「今日頭条」で「最後の一カ月! 大理も高速鉄道時代が到来! 人気があった緑皮列車の思い出」と言う記事を見つけました。あまりのショックに思わず、呆然。中国の西南部に位置する雲南省は、日本人旅行者にも人気が高い省です。昆明、大理、麗江と言えば、初めて雲南省を訪れる日本人が必ず訪れるところです。中でも大理と麗江は、非常に人気が高く、90年代から日本人旅行者が長期滞在した古い町です。「緑皮列車」と言うのは、白い車体の高速鉄道ではなく、緑の車体の快速や普通列車のことです。車体も古く、車内の洗面所や給湯器などが古めかしい。昔ながらの中国鉄道旅行と言えば、この緑皮列車の旅でした。

大理は、政府機関が集まっている下関と観光地の大理古城に分かれている。大理駅があるのは下関 大理は、政府機関が集まっている下関と観光地の大理古城に分かれている。大理駅があるのは下関

高速鉄道の開通に反比例して減っていく緑皮列車

昆明〜大理間は、約280キロ。鉄道で約6〜8時間かかります。高速バスなら約4.5〜6時間。鉄道よりも高速バスのほうが速いことで知られ、これは「雲南八大怪(雲南省八大不思議)」にも数えられています。昆明〜大理間の鉄道は、2018年6月現在、1日に9本走っており、そのうち6本が夜行列車です。外国人旅行者が多い区間なので、夜行列車を利用したことがある日本人も多いはず。9本はどれも「快速(クァイスー)」を示す「K」で始まる列車番号で、記事によると緑皮列車です。

レトロな雰囲気の緑皮列車。内部も古いが、90年代と違い、清潔 レトロな雰囲気の緑皮列車。内部も古いが、90年代と違い、清潔

昆明〜大理間の高速鉄道開通後、緑皮列車はどうなる?

昆明〜大理間で高速鉄道が開通する7月以降も残る緑皮列車は、わずかに1本。7月3日頃までは、2本ありますが、その後は23:55発、翌朝8:08着のK9646次列車のみになります。これは緑皮列車ファンにとっても、昆明〜大理間を乗ったことがある旅行者からしても寂しい。高速鉄道が昆明~大理間を1日に何本通るのかは、記事には載っていませんでしたが、所要時間は約2時間です。鉄道よりも速い高速バスでも5、6時間かかった距離が、わずか2時間! 時間がない旅行者にとっては、高速鉄道の開通はグッドニュースですが、緑皮列車ファンにとっては、バッドニュースです。6月末、運よく私は昆明に滞在しています。昆明〜大理間の緑皮列車のラストランに乗ってみようかな。

ボートのような屋根をした昆明駅。山がちな雲南省は鉄道より高速バスのほうが発達している ボートのような屋根をした昆明駅。山がちな雲南省は鉄道より高速バスのほうが発達している