中国の麺の本場、山西省で怒り爆発!

「山西省に来ているのに、探している麺がどこにもない! 麺の本場のはずなのに!いったい、どこが中国の麺のふるさとやねん!」。山西省大同で私は怒り爆発です。中国では麺と言えば、山西省です。中国各地どの都市に行っても名物麺があります。そんな麺王国の中国で突出して麺の種類が豊富な山西省は、「麺の本場」と言われています。一番有名なのは、「刀削(タオシャオ)麺」です。左腕に持った白い小麦粉生地を右手の刀で削ると、削り取られた生地がお湯がぐらぐら煮えたぎる大鍋におちていく。こんなシーンをテレビで見たことありませんか? この麺も発祥の地は山西省です。

中国の麺の本場、山西省はラーメンの本場じゃない? 中国の麺の本場、山西省はラーメンの本場じゃない?

テレビ番組ほど簡単には見つからないという事実

山西省は、中国の首都北京を取り囲むような河北省の西側にあります。中国のテレビ番組にしろ、日本のテレビ番組にしろ、山西省のバラエティに富んだ麺を紹介してきました。私は山西省に行けば、テレビで見た猫の耳の形をした麺や、1本が数メートルに及ぶ長い麺など、様々な麺が簡単に食べられると思い込んでいました。しかし世界遺産がある大同でも省都の太原でも繁華街を歩き回ったぐらいでは、珍しい麺を出すお店が見つかりません。刀削麺と「剔尖(ティージエン)」を出すお店しかないのです。

山西省の麺は実は二強でした!

剔尖は軟らかい生地をお皿にのせ、しなる細い棒で生地をはじき落として作る麺です。刀削麺と剔尖は簡単に作れて、おいしいせいか、他の麺を出す食堂がどこにもない! これじゃ、何のために山西省にやってきたのかわかりません。ちなみに日本人にとって麺=ラーメンです。ラーメンは漢字で書くと「拉面」です。「拉(ラー)」は引っ張るという意味があります。生地を引っ張って細くしたものが拉面です。生地を切って作ったものは切面と呼びます。山西省の麺は生地を切って作った麺が多く、ラーメンはほとんどないので、ラーメンの本場とは言えないのです。

さすが山西省! ここでしか食べられない珍しい麺とは?

ラーメンはほとんどないにしろ、麺の本場にいるのに、珍しい麺がこのまま見つからないのでは困ります。結局、ホテルで教えてもらった山西料理を出すレストランに行きました。すると、メニューには一根麺、剔尖、猫耳頭、など名物麺が勢ぞろいしていました。こうなったら、とことん珍しい麺を食べようと「莜面块垒(ヨウミェンクアイレイ)」を注文しました。莜面はそばです。出てきた料理を見て、思わず呆然。どうみても麺じゃない。そば粉をゴマ油、ネギ、塩で味をつけて煎った山西省版クスクスでした。麺には「粉」という意味もあります。だからクスクスが出てきても変じゃないのです。さすが、麺の本場山西省! 何が出てくるか最後までわかりませんでした。