石窟オタクな人たちが太鼓判を押す石窟

中国好きの日本人旅行者の中には世界文化遺産や石窟巡りをしている人が少なくありません。強いこだわりがあるのは石窟巡り派の人たちです。仏像や歴史をきちんと調べ、石窟について熱く語ってくれる人たちもいます。こんな石窟オタクの人たちの中で「一番いい!」と言われているのが山西省大同にある雲崗石窟です。大同は山西省の最北部にあり、内蒙古自治区との境界にも近いところです。北方異民族との関係が深い地域だけに石窟にも、その歴史が刻み込まれています。

中国の世界遺産(4) 山西省大同の迫力満点!雲崗石窟 中国の世界遺産(4) 山西省大同の迫力満点!雲崗石窟

どこかエキゾチックな雰囲気がする雲崗石窟

中国の石窟は、観光の起点となる市から離れていることが多いのですが、雲崗石窟は大同の市内バスで簡単に行けるところにあります。雲崗石窟は、大同市西部にある武周山の断崖を切り開いて建設されました。東西1キロにもわたる壮大なもので、大小53もの窟があります。石窟の建設が始まったのは北魏の和平元年です。西暦460年のことです。北魏は南北朝時代に鮮卑族がひらいた異民族の王朝です。そのせいか雲崗石窟の彫像は中原と呼ばれた中国の中心以外の影響を受けている雰囲気がします。どことなくエキゾチックな面差しです。

かなり体力も気力も必要な石窟見学

雲崗石窟のチケット売り場を抜けると、正面には第5窟と第6窟です。第5窟には雲崗石窟の中で最大の、17メートルもの金色の釈迦牟尼像が収まっています。お隣の第6窟は穏やかな表情の釈迦牟尼像があり、その後ろには釈迦牟尼の一生が描かれた鮮やかな壁画が残っています。第9〜13窟までは五華洞と呼ばれ、鮮やかな色彩の石窟群です。ほっそりした体型に穏やかな表情をした像が集まっています。雲崗石窟はここまでで十分、鑑賞しましたという感がします。なにしろ大小の彫像が5万1000体もあると言われているだけに、見るのも大変です。しかし、ここから先が一番の見どころです。

雲崗石窟の一番の見どころまでしっかり鑑賞!

30数年かけて作られた雲崗石窟ですが、第16〜20窟が最も初期に彫られた石窟です。高層曇曜が文政皇帝を説き伏せ、築き上げたと言われています。曇曜五窟と呼ばれ、北魏の5人の皇帝の姿に似せて彫られました。最も有名なのは北魏の太祖、道武帝と表していると言われる第20窟です。雲崗石窟を紹介する時に必ず使われる写真はこの第20窟の仏像です。平たい顔に肩まで垂れた長い耳はアフガニスタンのガンダーラ仏の影響を受けているとも言われています。ここまで見て、雲崗石窟は終わりです。石窟オタクの人たちがここを一番に押す理由がわかりました!保存状態、仏像のおもむき、迫力ともに最高です!