北京を夜、出発して、翌朝到着する古都とは?

前日の夜に鉄道に乗って、翌朝、目覚めると、そこは目的地。朝の澄んだ空気の中、駅前に降り立ち、とりあえず宿に荷物を置きに行きます。ほっと一息ついてから観光スタート! 宿代と時間の節約になるので、いつもこんな旅ができたら最高です。2018年4月上旬、中国のニュースサイト「今日頭条」で「北京から鉄道に乗って、たった3駅、50元もかからない旅! 古都は、あなたのすぐそばに!」と言う記事を見つけました。私が好きな鉄道旅行の記事のようですが、この記事の中国の古都って、いったいどこかしら? 河南省洛陽か陝西省西安あたり? それとも宋の都だった河南省開封? 意外なことに北京西部にある山西省大同でした。確かに大同は、鮮卑族が建てた北魏の都だったところです。

山西省大同への旅の始まりは、夜の北京駅! 山西省大同への旅の始まりは、夜の北京駅!

普通の人は思いつかない大同への行き方

記事の古都が大同であったことを知ると同時に、私はやられた感でいっぱいいです。記事の最初のページには、K4695次列車の時刻表が出ていました(注意。2018年6月20日現在、K4695次ではなく、K695次になっています)。北京23時32分発、大同6時5分着。北京と大同は、地図で見ると、意外と近い。だから私には大同に夜行列車で行くと言う発想そのものがありませんでした。大同には何度か行ったことがありますが、毎回、真昼間に約6時間かけて行っていました。なんてもったいないことをしていたの! こんな手があったとは!

北京から大同への鉄道旅行は、昼間なら沙城駅を通った後に鶏鳴古城が見えるかも! 北京から大同への鉄道旅行は、昼間なら沙城駅を通った後に鶏鳴古城が見えるかも!

意外とメジャーだった(?)大同への夜行列車の旅

中国の鉄道サイト「火車網」で北京と大同間の列車を調べてみました。北京駅発と北京西駅発をあわせて、2603、K217 など、1日10本以上の夜行列車が走っていました。大同までの所要時間は6時間から6時間30分です。夜乗って、ちょうど朝に到着するので、理想の所要時間と言えます。記事にあった「50元(約900円)もかからない」は現在、値上がりしており、53.5元(約963円)になっていますが、これは硬座と言われるハードシートの値段。これで夜明かしは疲れてしまい、朝から元気いっぱいの観光はきついです。乗るなら99.5元(約1791円)の硬臥に乗りましょう。

大同から行く渾源県の懸空寺。大同1日目は、市内の雲崗石窟、翌日は郊外の懸空寺に行くのが一般的 大同から行く渾源県の懸空寺。大同1日目は、市内の雲崗石窟、翌日は郊外の懸空寺に行くのが一般的

時間を有効に使わないとまわりきれない大同

大同市内には、世界遺産の雲崗石窟、東洋のビーナスと言われる遼時代の脇侍菩薩像がある華厳寺、中国三大九龍壁のひとつに数えられる大同の九龍壁など、中心部は見どころが充実。また、山壁にへばりついたような渾源県の懸空寺、中国最古と呼ばれる応県の木塔など、郊外の見どころもぜひ、行ってみたいです。堅い生地を削って作る刀削麺のふるさとでもあるので、本場で人気の刀削麺屋さんもトライしてみたい。大同観光って、けっこう時間がかかります。北京から夜行で行き、早朝に着けば、時間を有効に使えますよ! ただし、北京発大同行きの夜行列車は、人気があるようで、意外どころかかなり混んでいます。大同に行くことを決めたら、早目におさえてしまうのがおすすめです。

山西省名物の刀削麺。地元の人に聞いて、人気店に行くのも良し。そうでなくても美味しいので、ぜひ、本場の刀削麺を食べてみよう 山西省名物の刀削麺。地元の人に聞いて、人気店に行くのも良し。そうでなくても美味しいので、ぜひ、本場の刀削麺を食べてみよう