餃子の本場で一番、よく食べられている餃子

いつのまにか日本は餃子ブームです。テレビや雑誌では餃子特集が組まれ、「餃子女子」なんて言葉も生まれました。女性向けにカフェのような雰囲気の餃子店がオープンし、ワインにあう餃子やヘルシーなスープ餃子も注目を集めています。とは言っても「餃子に雰囲気は、求めてないわ。餃子の王道は焼き餃子よ!」と思っている女性もたくさんいそうです。餃子の本場、中国では餃子は、粉ものを主食とする北方の主食のひとつです。餃子は、ゆでただけの水餃子が主流です。焼き餃子は「鍋貼(グオティエ)」と呼ばれ、少数派です。

天津の南市食品街と呼ばれるフードコートで食のがおすすめ! 天津の南市食品街と呼ばれるフードコートで食のがおすすめ!

中国各地の「鍋貼」を食べてみよう!

中国全体では、マイナーな存在とは言え、鍋貼はおいしいです。上海や西安の食堂や屋台で時々、鍋貼を見かけます。西安の鍋貼は、餃子の生地の両端を閉じないタイプで生地もやや薄目です。上海の鍋貼は、生地の両端を閉じるタイプでぷっくり厚めです。同じ鍋貼でも食感が全く異なり、どちらもいけます。餃子の本場のひとつ、北京には「ダーリェンフオシャオ」と呼ばれる細長い棒状の鍋貼があります。北京に近い天津に行くと、日本ではお目にかかれないような巨大な鍋貼があるんですよ。

天津名物の「回頭」は、どこの鍋貼とも違います!

その巨大な鍋貼は、「回頭(ホイトウ)」と呼ばれる天津名物です。横7、8センチ、縦13センチほどの大きさで厚さも1センチぐらい。中国の北方らしく生地はぷっくり厚め。焼く時にしっかり油を吸った生地なので、脂っこく、重い食感です。1個食べたら、おなかいっぱい。でも、この重たい生地がおいしいんです。中の餡は、羊肉と白菜、羊肉とズッキーニ、豚肉とニラなど、組み合わせは豊富です。具はなんであれ、油をすった分厚い生地のほど良いギトギト感が焼き餃子の魅力。ビールが恋しくなるお味です。

「回頭」が中国でよく食べられた頃

実は、この回頭、意外と歴史の浅い名物料理です。回頭が生まれたのは、1958〜1960年の大躍進と呼ばれた時代です。毛沢東がとった社会主義の政策のひとつで、この頃、中国人は、人民公社の食堂に集まって、無料の食事をそろって食べていました。大勢で食べるので、小さな鍋貼を大量に焼くよりも巨大な回頭を焼くほうが楽です。それで回頭は、大躍進の頃、よく食べたそうです。脂が光る回頭を、おさらに2、3枚、そしてビール。やっぱりこれが餃子の王道です! 餃子好きなら、天津の巨大焼き餃子、とにかくおすすめです!