大盤鶏を注文すると、嫌な顔をする中国人の友達

中国の一番西の端、新疆ウイグル自治区に行くと、無性に「大盤鶏(ダーパンジー)」を食べたくなります。うっかり大盤鶏を注文すると、中国人の友達は困った顔をします。「今、中国人は鶏肉をあまり食べないのよねえ」と言うのです。「何を食べたい?」と聞かれて「大盤鶏!」と答えても「どうして大盤鶏…」と嫌な顔をされます。大盤鶏と言えば、新疆料理を代表する料理です。いつの間に、こんなに嫌がられるようになってしまったのかしら?

新疆料理を代表する「大盤鶏」を食べるなら「大盤土鶏」を食べよう! 新疆料理を代表する「大盤鶏」を食べるなら「大盤土鶏」を食べよう!

大盤鶏とはどんな料理?

大盤鶏は、ぶつ切りの鶏肉、じゃがいも、ピーマンなどを唐辛子が入った甘辛い汁で煮込んだ豪快な料理です。ゴロゴロ大きな具と赤い煮汁の料理なので、とにかくおいしそう! 見た目だけじゃなく、スパイスが効いたピリ辛味の鶏肉は文句なしに美味しいです。具を3分の2ほど食べたあたりで、幅広の手打ち麺を加えます。これがまた、おいしい! ピリ辛の煮汁であえて食べる太麺が激ウマです。具をどれぐらい食べたあたりで、麺を加えるのが一番美味しいかを真剣に討論する人たちもいました。大盤鶏って、本当に人気がある料理だったんですよ。

びっくりするほど新しい! 大盤鶏の歴史

大盤鶏はびっくりするほど新しい料理です。始まりは50年代とも90年代とも言われています。有名なのは90年代初めの沙湾県と紫窝堡(ツーウオバオ)起源説です。沙湾県は省都ウルムチから西に約180キロ、紫窝堡はトルファンの北側にある小さな町です。このどちらかの町のイスラム食堂で大盤鶏は生まれました。この食堂は四川人のお客が多かったので、四川人好みの味に改良したのが、今の大盤鶏だと言われています。後に新疆ウイグル自治区だけにとどまらず、中国全土にある新疆料理のレストランで食べられるようになりました。それどころか漢民族風大盤鶏も生まれ、中国の西北部を代表する料理に成長しました。

大盤鶏を食べたいなら、何を注文する?

今、大盤鶏は好みがわかれる料理になってしまいました。たびたび発生する鶏インフルエンザも原因のひとつです。また、「鶏はいったいどんなエサを与えられているかわからない。できるだけ食べないほうがいい」と言う人も少なくありません。「大盤鶏を食べるなら、地鶏を使ったものにしたら?」とも。地鶏のことを中国では「土鶏(トゥージー)」と言います。何かと食の衛生問題が多い中国のことなので、「本当に土鶏を使っているかどうかわからない」と反論したくもなります。それはさておき、今、大盤鶏を食べる時は「大盤土鶏(ダーパントゥージー)」を注文するのが主流です。