シルクロードに行くと、どうしても食べたくなる料理

中国のシルクロードで、日本人旅行者が集まると「一緒に食べにいかない?」となる新疆ウイグル自治区の名物料理があります。この料理は、名前にインパクトがあるので、どうしても気になります。しかも、少人数で食べられそうな料理ではない。だから、メンツがそろったら、即、食べに行こうとなります。その料理は「大盤鶏(ダーバンジー)」です。新疆ウイグル自治区は、沿岸部から最も遠い内陸部にあり、西安からローマまで続くシルクロードの一部分です。豚肉を食べないイスラム教徒が多く住む地域なので、大盤鶏は、シルクロードにぴったりの料理です。この大盤鶏には2種類あるって知ってました?

麺を投入前の大盤鶏。すごいボリュームなので、食べに行くなら、メンツは3人以上が理想 麺を投入前の大盤鶏。すごいボリュームなので、食べに行くなら、メンツは3人以上が理想

沙湾式とは、幅広麺を投入するタイミングが重要!

大盤鶏は、ぶつ切りに切った鶏肉とジャガイモがゴロゴロ入ってる豪快な料理です。具を3分の1ほど食べたら、ここに幅広の手打ち麺を投入! ピリ辛の赤い煮汁と混ぜて食べます。この時に麺だけでなく、新疆ウイグル自治区のパンの一種、ナンも入れる店もあります。大盤鶏は、具をどれぐらい残したところで麺を入れるのが、一番おいしいかなどの論議が起きるほどの人気料理です。私は、大盤鶏と言えば、幅広麺を入れるものだと思いこんでいました。このタイプしか食べたことがないのです。この麺を入れるタイプが「沙湾(シャーワン)大盤鶏」です。

ツーウオバオ式には、幅広麺は入っていないの?

もう一つは「ツーウオバオ大盤鶏」です。ツーウオバオは、省都のウルムチとトルファンの中間にある小さな町です。ここに住んでいた湖南省出身の青年が考え出した料理だと言われています。湖南省は、毛沢東の出身地でもあり、四川省と同じぐらい辛い料理を好んで食べる地方です。大量の唐辛子とぶつ切りの鶏肉を炒め煮にした料理が、「ツーウオバオ大盤鶏」です。一緒に食べる主食は、「花巻(ホアジュエン)」と呼ばれる蒸しパンです。唐辛子の赤い色がついた鶏肉の油を、この花巻に染みこませて食べます。

新疆ウイグル自治区で主流を占めているのはどっち?

沙湾大盤鶏は、ウルムチ市に近い沙湾県の清真食堂で生まれました。清真食堂とは、ムスリムが行く豚肉を使わない食堂のことです。この食堂は、四川人の運転手のお客が多く、その中の一人が「私が持って来た鶏肉と一緒に、ジャガイモと麺を煮てくれ」とリクエストしたのが始まりだと言われています。ウルムチ市にある大盤鶏専門店の「新疆第一盤」も沙湾式です。個人的には、沙湾式のほうがツーウオバオ式のお店より多い気がしています。それにしても新疆の名物料理を生みだしたのは、どちらも新疆人じゃないんですね。今や新疆を代表する料理になった大盤鶏、発明者の出身地はさておき、あなたが食べてみたいのは、どちらのタイプですか?