とにかくすごいボリュームの「糊辣湯」

寒い冬の朝、時々たまらなく「糊辣湯(フーラータン)」を食べたくなります。糊辣湯は糊のようなとろみがある食べるスープです。具はキャベツ、じゃがいも、カリフラワー、いんげんと羊の肉団子です。これだけでもボリュームたっぷりなのに、ここに「馍(モウ)」と言う素焼きのパンをちぎって入れます。糊辣湯は陝西省西安の朝ごはんです。糊辣湯にはイスラム教徒の回族と漢民族が作ったものがあります。おいしいと言われているのは回族が作ったほう。西安はシルクロードの起点です。西に行くにつれてイスラム教を信仰する回族が増えいきます。何かにつけ自分たちが一番だという漢民族も、「糊辣湯は漢民族より回族の店のほうがおいしい」と認めるほどのおいしさです。

中国の朝ごはん(1) 陝西省西安の朝ごはんは冬にぴったり料理? 中国の朝ごはん(1) 陝西省西安の朝ごはんは冬にぴったり料理?

中国は世界で一番朝ごはんが豊富な国

昼と夜は毎日、違ったものを食べるのに、朝ごはんだけはなぜか、決まったものを食べるのは日本も中国も同じ。中国の場合、お米を主食とする南部と小麦粉を主食とする北部では食文化が全然、違います。朝ごはんも地方ごとにバラエティに富んでいます。中国は世界で一番朝ごはんが豊かな国かもしれません。陝西省西安は北部に位置するので、主食は小麦粉です。糊辣湯も地元の人は必ず馍を入れて食べます。おなかいっぱいになりすぎるので、なかなかマネできませんが、地元っ子には馍を入れない糊辣湯なんてあり得ません。

日本人には難しい味の「麻花油茶」

胡辣湯と同じく「麻花油茶」も定番朝ごはんです。ナッツ類のトッピングもきれいでおいしそうですが、麻花油茶をおいしいと感じる日本人は少なそうです。麻花油茶は小麦粉、なたね油、花椒などを混ぜて作ったお汁粉のような「油茶」に、ねじった小麦粉生地を揚げて作った「麻花」をいれたものです。食べる時にピーナッツとアーモンドの粉、ゴマなどをかけて食べます。とろっとした油茶のお味はしょっぱいコーンスープみたい。この油茶を吸って柔らかくなった麻花が主食の粉ものがわりです。

見てびっくり、食べてびっくりの「ジャーガオ」

また、西安には日本人には絶対、朝ごはんとは言えない食べ物もあります。油で揚げたあんこ入りのお餅「「炸糕(ジャーガオ)」です。小麦粉を主食とする地域の西安ですが、米で作った朝ごはんもありました。食べてみると、お餅の部分は全くの甘味ゼロ、小豆のあんこも自然な甘さ。甘くないので主食に近い感じです。だから朝ごは向きなのかも。それにしても西安の名物朝ごはんって、冬に食べたくなる料理ばかりです。重い食感の西安の朝ごはん、次回西安に行ったときはぜひ、食べてみてくださいね!冬向きですが、西安はからっと湿度が低いので、夏でもけっこういけます!